北関東初、無人ファミマ開店 帝京大宇都宮キャンパス内、学生の評判も上々

帝京大宇都宮キャンパスにオープンしたファミリーマートの無人決済店舗=21日午前、宇都宮市豊郷台1丁目

 帝京大宇都宮キャンパス(宇都宮市豊郷台1丁目)に今月中旬、無人決済システムを導入したコンビニがオープンした。出店したのはコンビニ大手のファミリーマート(東京都港区)。客が手に取った商品を人工知能(AI)を使ったシステムが自動で認識し、決済端末に購入金額を表示する仕組みで、同社では北関東で初の出店。商品数は一般的なコンビニの1割という小規模店舗だが、研究中などに手軽に食料品を購入でき学生の評判も上々という。

 同キャンパスの食堂を進んだ奥の一角。弁当やパン、飲み物、菓子類などが陳列された店舗がある。「ファミリーマート帝京大学宇都宮キャンパス/S店」は12日にオープンした。店舗面積15平方メートルで、常駐の従業員は商品を陳列する1人のみ。同社によると、無人決済システムを導入したコンビニは同業他社を含め、県内では初めてという。

 天井に設置した20台のカメラが客の動きを追い、陳列棚に設置した重量センサーが客が手に取った商品の種類や個数を認識。AIが購入金額を自動で計算する。専用端末の画面に触れると購入金額が表示され、現金などで支払う。事前登録などは必要ない。

 店舗面積に応じて商品数を約400点に抑えた。一方、学生が好む菓子類や飲料、食堂のメニューにはないグラタンなど、商品選定に工夫を凝らしたという。

 同社は昨年3月、都内に初出店して以降、首都圏を中心に駅構内や公共施設などに展開し、同大は11店舗目。少ない面積でも出店できるのが大きな特徴だ。学生からのコンビニ出店を求める声を受け、同大が同社に提案した。

 同キャンパスでは理系の学生が研究のため、夜間まで構内に残るケースが多いという。食堂の営業は午後1時半まで。一方、同店の営業時間は午前6時~午後10時で日曜定休。理工学部2年の益子町、北村武輝(きたむらいぶき)さん(20)は「食堂がやっていない時間に買えるので便利。遠くまで買いに行かなくて済む」と話した。

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