各業界のプロたちが2023年の各トレンドを予測

年の瀬が近づき、一年を振り返るとともに来年は一体どんな年になるのか、運気やトレンドなども気になるところ。本号では各業界のプロたちがそんな気になるトピックスをピックアップしトレンドを予測。どんな年になるのか? 何が流行るのか?(取材・文 /菅 礼子)


新年からいい波に乗るためのアドバイスをプロに直撃!

来年を幸先よくスタートさせるアドバイスをプロのスピリチュアルカウンセラーHALさんに伺った。

あなたは自分のことが好きですか?

— 2023年はスピリチュアルの世界から見てどんな年になっていくのでしょうか?

タイトルにもありますが、まずは「あなたは自分のことが好きですか?」という問いに対して、すぐに答えられますか?ということがキーになってくると思います。まず、コミュニケーションという点で利便性を追い求めている世界が作り出す弊害が心配されています。テクノロジーの進化やパンデミックによって人と関わることが減り、個人化が進んでいます。コロナは「便利に生きる人が増えているよ」「個人で生きていくのが楽だよ」と思っている人たちに対し、そうではないということを教えてくれた出来事でもありました。最近ではビデオ通話で簡単に人と話すことができるようになりましたが、実際に人と会うと、その人の空気感やオーラも分かりますよね?これはオンラインでは分からないことです。何でも便利だからとテクノロジーに任せると楽なのですが、人間の感覚が薄れていきます。便利さで片付けてしまうとコミュニケーションも減り、個人化していくことが問題になります。便利に生きるのではなく、賢く生きなさいよというスピリチュアルな世界からのアドバイスでもあります。

— 便利な世の中で起こる個人化に加え、気をつけないといけないことは何ですか?

「自分の価値観でものごとを見る」ということが重要。便利さで何でもできる世の中になると、お金で何でも解決をできると思う人が増えてきます。しかし、そういう人は満たされる感覚が減ってしまい、お金で安定を買っていたのでどうしたらいいか分からなくなってしまうんです。そんな時、原点に戻って「自分の価値観を持つこと」「自分を信じること」が大切です。自分の価値観を持つことは人に振り回されないことです。

— どうしたら自分の価値観を持てるようになるのでしょうか?

すごく簡単なやり方があります。それは、「自分を好きになること」です。「あなたは自分のことが好きですか?」と言われて、どれだけの人がすぐに「Yes」と答えられるでしょうか?色々な判断をする上で「自分が好きか、好きじゃないか」の軸で選ぶと分かりやすいです。ブランドものもそう。そのブランドが好きなのか?そのブランドを持っている自分が好きなのか?そういった感じで考えてみてください。

2023年はライフスタイルがガラッと変わる人が多いと思います。価値観の問題に気づいた人が生活を変えることができるでしょう。

— 自分を好きになるためにできること、アドバイスをお願いします。

自分の納得できることをやることです。とりあえずチャレンジすることですね。成功するかしないかは関係ないんです、自分の納得することを一つやれば一つ浄化されたと思ってください。自分の心の浄化は納得することをやることです。それが自分を好きになることの近道です。また、来年は自分の中の換気をすること、滞らせないことがポイントです。運動をして代謝を上げる、家に引きこもるのではなく、どんどん外に出てください。ストレスを溜めない、外に出して循環させることが運気アップに繋がります。

HAL スピリチュアルカウンセラー

2017年よりスピリチュアルカウンセラーとして活動を開始。
日本、タイ、シンガポール、台湾、インドなど、世界中に顧客を持つ。
2020年4月よりオンラインにて瞑想指導を開始。
2021年5月よりインドの伝統的医学であるアーユルベーダの知識、技術を経験、知識、ヒーリング、マッサージと組み合わせて行うHALにしかできないマッサージ”Harveda “ハールベーダを開始。

Instagram / @harusan2016
Email / asianent.hal@gmail.com
YouTube / @halentertainment3844


2023年HALさんからのお言葉

「自分の涙と汗と、降ってくる雨で

内側を洗い流しなさい」

今年の汚れ、それは自分の気持ちの汚れや家の中の汚れを洗い流しなさい。自分の涙で洗い流しなさい、自分の汗で洗い流しなさい。そのデトックスが来年を迎える準備になります。

各業界人に聞く!来年はどんなトレンドが来る?

各業界のKOL(キー・オピニオン・リーダー)にそれぞれの業界で気になる動きやトレンドについて聞いた。


婚活

Q.2023年、NYCエリア(大都市圏)での婚活はどう変わっていきますか?

対面による婚活パーティーやお見合いの復活が予想されます。また一方でオンラインお見合いがこれまで以上に盛んになる見込みです。弊社でも今年はZoomお見合いをされ、その後対面でお会いされてご成婚に至ったカップルがかなりいらっしゃいました。

Q.国際結婚に対する日本人の意識に変化はありますか?

ありますね。日本の円安や低賃金に危機感を覚えた方、海外ではコロナで家族の有り難みを痛感した日本人が海外婚活・海外結婚にもっと積極的になったと思います。「国際結婚」とは「日本人x日本人」カップルもあり得ます。弊社ではアメリカ在住日本人と海外在住(日本含む)日本人のカップルが多数生まれております。また最近では40歳代、50歳代の方が多く成婚されており、海外ならではの年齢に拘らない幸せ探しをされる方が増えています。

Q.女性の中で人気の男性像はどう変化していますか?

女性が求める男性像は根本的にはさほど変化はなく、経済力が重要です。物価高騰のせいもありますが、経済力があれば男性が激務でも家事外注、食事外注、ファミリーサポートなどを利用する事が出来るからです。経済力がそこまで高くない男性は家事育児能力が求められています。その次に、同じ趣味を有するなど、価値観の近い男性が人気となっています。

Q.男性の中での人気の女性像はどう変化していますか?

こちらも従来のものとあまり変化はありません。容姿と年齢が重要になりますが、以前のように現実離れした年下女性を希望する男性は少なくなりました。それよりも教養がある、仕事を頑張っている、お相手のことを労ることができる女性が人気です。コロナ禍で家で過ごす時間が多くなったため、外で見せびらかすことの出来る女性よりも、賢い、相性の良い女性を選ぶようになったと考えられます。

Q.オススメの出会いの場や婚活トレンドはなんですか?

20代後半までなら積極的に外に出掛け、デーティングアプリも良いと思います。そこで沢山の失敗と少しの成功を経験するでしょう。30歳辺りからは仕事も忙しくなりますし、社会的な地位もあるのでデーティングアプリなど不特定多数の他人が閲覧出来るものはお勧めしません。昨今ロマンス詐欺も多いため、身分証明書IDと年収証明の提出が義務付けられている相談所への入会が結婚への早道といえます。なお、賢い方は20歳代から相談所を併用でご活動されています。言わずもがな、良い条件の男性を選ぶ側になれるからです。

Q.その他何でも、婚活業界においてトレンドになりそうな情報はありますか?

昨年、世界で暮らすグローバルな日本人同士(と、日本人と結婚したい外国人)を応援する国際派仲人たちを繋げる国際結婚連盟が設立され、弊社も加盟しております。ここでは世界中の婚活者に出会えますし、加盟相談所・仲人は日系のみなので詐欺やぼったくりなどの被害の心配がありません。日本と海外での結婚で大変大きな成果をあげています。(ATOMOS国際結婚連盟 japaneseglobalmarriage.com)

Tomoko Sugawara
ニューヨーク結婚相談所 Founder

nykekkon.com


Q.2023年、トレンドになるであろう食のジャンルは何ですか?

トレンドになるであろうジャンルはモロッコや中東料理で独特の調理法、食材、ミックススパイスをモダンな形で提供することだと思います。理由は先日のニューヨークミシュラン2つ星を獲得したレストラン「SAGA」が象徴しているからです。

Q.食の業界においてトレンドになりそうな情報はなんですか?

食に関わるものとして間違いなくトレンドになると思うものは、日本の高いレベルの食器だと思います。今は使える器は限られていますが、たくさんの方々の努力によって素晴らしい器がニューヨークにも入るようになりました。今後たくさんの店やニューヨーカーに使われていくと思います。

Q.最近NYエリアで気になっているレストランはありますか?

大都会ニューヨークで農場から食卓まで安全な食材を届けるという“farm to table ”のテイスティングコースを提供している「Honey Badger」です。

Tomohiro Urata
MIFUNE New York Executive Chef

Instagram: @Tomo_urata


不動産

Q.2023年、NYCエリアにおいて、不動産価格はどのように変動すると予想されますか?

インフレによりニューヨークの売買・賃貸物件も本年は高騰しましたが、2023年は不景気や雇用減少のサイクルにあたることが予測されています。第4四半期からは空室率が顕著に上昇しており、不動産価格高騰のペースにも限界が伺えます。また、マンハッタン市内への人口流入も同時に鈍化していることから2023年の賃貸市場は一旦は安定から小幅な下落傾向にあると想定されます。

Q.2023年、不動産トレンドになるであろうトライステートのエリアはありますか?

リモートワークが通常化しマンハッタンから広さを求めて、郊外(ウエストチェスター、ニュージャージー、ハンプトン)に移動するトレンドも2020年〜2022年までは見受けられました。2023年は個人的にハドソン川沿いやイーストリバー沿いの人気が上がると予想しています。また、ペンステーションの大型改装後、周辺地域の不動産価格に影響が出ることに期待してます。

Q.最近(NY付近で)気になっている不動産物件はありますか?

ヘリポートや屋上がある物件が気になります。今後、ドローンでの配達が始まった際にとても便利で、災害などの非常時の際にもヘリポートから移動できることを考えると不動産への価値観にも変化が出て面白いと思ってます。

Hitoshi “Zin” Mori
Living Quest Real Estate, Inc.Director

www.livingquestny.com

Q.2023年、旅のトレンドは何だと思いますか?

ニューヨーク、ロンドン、東京の人が週末に行くような大都市近郊エリア(クルマで2〜3時間くらい)が旅行者の間にもさらに広がると思います。 東南アジアのリゾートのスモールラグジュアリーホテルもプライバシーが守られていて流行のではないでしょうか?

Q.2023年、メジャーになるであろう(気になっている)旅のデスティネーションは?

1. 2019年にオープンした「The Newt in Somerset」がある英国のサマセットです。800エーカーもの広大な敷地内に、庭好き必見の英国庭園、本格的なミュージアム2つとサイダーハウス、各種動物の放牧があって驚きました。バーや客室もかなり格好よく、人生ベスト3に入るホテルです。オープン間も無くコロナ禍になったので、これから海外からのゲストが増えるはず。

2. コロンビア(ボゴダ)は新たな人気の美食都市になる予感。「The World 50 BEST Restaurant」で世界のベスト女性シェフ賞に選ばれたシェフ率いる「LEO」や同アワードのDiscoveryに選ばれている「Cacio Pepe」など話題店が増えています。素敵なバーも多い。コロンビアは生物多様性が世界トップクラスなので、食材がとても豊か。ポテンシャルが大きいです。ペルーのリマやメキシコシティに迫るほど、食が盛り上がるか気になるところです。

3. 富山県は岩瀬の盛り上がりと「L’évo」を筆頭とするレストランの充実が訪日客にも知られる日が近くなりそうです。

Tomoko Oishi
Travel Editor

Instagram: @tomoko.oishi


お酒

Q.2023年、トレンドになるであろうお酒は何だと思いますか?

間違いなく焼酎ですね。法律の改正により、ソフトリカーライセンスのみを保持している店舗でも焼酎を提供出来るようになったことが大きな要因です。

Q.2023年、トレンドになるであろうカクテルはどんなものですか?

2022年は、Espresso martini や Aperol spritzer などが大分定着してきたと思うので、これからは各お店ごとの特徴を出した独自の Espresso martini や Aperol Spritzer などが楽しめると思います。

Q.その他、バー業界においてトレンドになりそうな情報を教えてください。

今までの様に、色々な種類のカクテルを提供するというよりは、一つのジャンルに特化した物にこだわりがある、といったバーが増えていくでしょうね。例えば、ワインバーがある様に、テキーラ専門店ですとか、ジン推しのバーなどが流行ると思います。

Mamoru Tashiro
Salt + Charcoal Head bartender

www.saltandcharcoal.com


ファッション

Q.2023年どんなファッションがトレンドになると思いますか?

引き続きビックシルエットのジャケット、シアーアイテム、ペールトーンが気になっています。コレクションでもたびたび見かけました。

Q.注目のアイテムはありますか?

ジャケット、シアーアイテムの組み合わせ、TWINS LOOKなどです。ファッションスナップやコレクションを見て、注目しています。

Q.人々のファッションへの意識や買い物の仕方はどう変化していくと思いますか?

買い物に対してなど、まだまだ意識改革が必要な気がしていますが、中国のファストファッション「SHEIN」の登場によって逆戻りしたような感じを受けます。

Eri Soyama
Stylist 兼「ジュリアンマガジン」編集長

www.julianmagazine.net


スポーツ

Q.2023年、トレンドになるであろう(気になっている)スポーツは何だと思いますか?

eSportsと、ドローンレーシングです。身体を動かさなくても、スポーツとして参加できるものがここ数年の間で社会的地位を確立させた背景があります。スポーツというとフィジカルな面でのイメージが強いですが、仲間を作ったり、共感したり、感情移入できることがスポーツの魅力の大きな要素でもあります。eSportsは特に若年層世代から人気を得ており、弊社でもプロのチームを立ち上げて世界大会に参加しました。ドローンレーシングは最近の軍事利用でも脚光を浴びる中で、より多くのレーサーが出てくるのではないかと注目すると同時に個人的にも操縦してみたいと思っています。

Q.人々が「体を動かす」「スポーツをする」という意識はどう変わっていくと思いますか?

パンデミックなどで動きが制限された中で、自宅で個人的に取り組める運動増えました。しかし、今後また外で仲間を作ったり、コミュニティ形成など人との繋がりを求める人が増えるのではないかと感じています。

Q.2023年、観戦すると面白い見どころのスポーツや試合はありますか?

オーストラリア/ニュージーランドで行われる「FIFA女子ワールドカップ2023」です。

Q.スポーツやエクササイズ業界においてトレンドになりそうな情報を教えていただけますか?

自分の運動を計測・記録・共有できるアプリや、電子機器がトレンドになると思っています。例えば「Strava」などのアプリはスマートフォンやスマートウォッチと連動し、自分の運動を計測するだけではなくSNS上で周囲の仲間やコミュニティとシェアすることで互いに盛り上がることができます。加えて、睡眠の質なども測定できるスマートリングの「Ourα」の注目など、色々とスポーツxテクノロジーがトレンドになると思います。

Takehiko Nakamura
President and CEO, Blue United Corporation

Twitter: @tomoko.oishi

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