湯田温泉が「レスパイトツーリズム」に取り組み 1月に介護者ら向けモニターツアー

 超高齢社会を迎え、介護福祉が大きな社会課題となる中、湯田温泉旅館協同組合は、都市型温泉・湯田温泉と山口市内の地域資源を活用する「レスパイトツーリズム」に取り組もうとしている。

 「レスパイト(respite)」とは、「一時休止」「休息」「息抜き」といった意味。医療福祉の分野では、高齢者や障がい者などを抱える家族に対して一時的にケアを代行し、その家族に休息の時間を与えることを指す。すなわち、在宅介護を担う家族が疲弊せず、心身ともに健康な状態で介護を継続するためにも、一時的に介護から離れてリフレッシュをさせることが必要との考え方だ。

 レスパイトツーリズムとは、介護者が一定の期間介護から解放され、適度な休息やリフレッシュのための観光をすることを指す。被介護者を施設に預けて介護者だけで参加する場合と、被介護者とともに参加する場合とがある。

 今後に向けた実証実験として、同組合が中心となり、モニターツアーを企画。2023年1月の開催で、現在参加者が募集されている。今回の対象は、山口県内在住の介護者と、山口市内の介護福祉事業者に勤務している人とその家族とした。3コースあり、参加費はすべて無料だが、アンケートへの記入が求められる。

 旅の発着点は、3コースとも湯田温泉のユウベルホテル松政(山口市湯田温泉3)。同ホテルの温泉・サウナが存分に楽しめる。

▲ユウベルホテル松政の露天風呂

 一つ目のAコースは、1泊2日「和文化体験と森林セラピー、徳地和紙に触れる旅」。和菓子作り、茶道体験、森林セラピー基地での森林浴、徳地和紙の染め体験などができ、マッサージも受けられる。出発日は、1月13日(金)、同17日(火)、同20日(金)。

 二つ目のBコースは、日帰り「写経と座禅、和会席ランチとマッサージで心身リラックス」。玄済寺(山口市吉敷佐畑4)での写経と座禅体験、ホテルニュータナカ(山口市湯田温泉2)での和食会席などを楽しめる。開催日は、同11日(水)、同19日(木)、同24日(火)、同25日(水)。

 もう一つのCコースは、日帰り「和文化体験と温泉で癒しの休日」。Aコース中の和文化体験ができる。開催日は、同12日(木)、同16日(月)、同23日(月)、同26日(木)。

 コース等の詳細は、本紙掲載広告を参照のこと。申し込み・問い合わせは、旅行企画実施のティーシーエイ(TEL03-5927-9330)へ。申し込み締め切りは、すべて1月5日(木)。

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