ドジャース・バウアーの出場停止処分 324試合→194試合に大幅軽減

日本時間12月23日、メジャーリーグ機構はDV規定違反で出場停止処分を受けていたトレバー・バウアー(ドジャース)について、出場停止処分が当初の324試合から194試合に軽減されたことを発表した。メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会によって選ばれた中立的な仲裁人であるマーティン・F・シャインマンは、バウアーがDV規定に違反したことを認めたものの、出場停止処分については324試合ではなく194試合とした。この処分は2015年に制定されたDV規定のもとで下されたものとしては史上最長となる。

メジャーリーグ機構は「中立的な仲裁人は、利用可能な証拠を徹底的に検証したあと、194試合の出場停止処分を支持しました。我々は、より長い出場停止処分が妥当と考えていますが、中立的な仲裁人による決定に従います」との声明を発表。バウアーは2022年シーズン中に出場停止となった144試合分のサラリーを失い、さらに2023年シーズンの最初の50試合(現地時間3月30日~5月23日)分のサラリーも得ることができない。なお、この194試合には、現地時間2021年7月2日にスタートした99試合分の有給休職期間は含まれておらず、この期間を含めると、バウアーは293試合を欠場することになる。

処分が確定したことにより、バウアーはただちに復職することになるが、メジャーリーグの規定に従い、ドジャースにはバウアーを40人ロースターに入れるかどうかを決定するために14日間の猶予が与えられる。ドジャースとバウアーは3年1億200万ドルの契約を結んでおり、来季が契約最終年。2022年シーズン終了後にオプトアウトの権利が与えられていたものの、すでにオプトアウト権の行使期間は終了しており、ドジャースとの契約を破棄することはできない。なお、バウアーは194試合の出場停止処分により、3750万ドル分のサラリーを失うことになる。

「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール記者によると、ドジャースはバウアーを40人ロースターに復帰させず、解雇する見込み。ただし、サラリーの支払い義務は残るため、「ロースター・リソース」の計算によると、バウアーのサラリーを含めたドジャースの年俸総額(ぜいたく税のルールに基づいたもの)は約2億3200万ドルとなり、ぜいたく税ラインの2億3300万ドルに限りなく接近する。もしドジャースがぜいたく税の税率リセットを目指しているのであれば、現有戦力をトレードなどで放出しない限り、これ以上の補強を行うのは難しいだろう。

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