ダイヤ復元をJR岡山支社に要望 県と11市町 23年春の減便受け

現行ダイヤの維持を求める要望書を藤原支社長(右)に手渡す小谷副知事

 山陽、宇野みなと(宇野)、赤穂の岡山県内JR在来線3路線が減便や区間短縮される来年3月のダイヤ改正について、県と沿線などの11市町は23日、現行の運行体制を維持するようJR西日本岡山支社に要望した。JR側は「鉄道の持続に必要な改正だ」と理解を求めた。

 要望では「改正は運行本数の削減など鉄道の利便性を大きく損ねる」と指摘。新型コロナウイルスによる需要減少に理解を示しながら「沿線住民の暮らしや地域活性化に及ぼす影響に鑑み、ダイヤの早急な復元を求める」としている。

 小谷敦副知事が自治体首長らと支社を訪ね、要望書を手渡した。受け取った藤原乗将支社長は「重く受け止める」としつつ「利用と輸送力の乖離(かいり)という現状を踏まえると、路線を持続させるために必要な見直しだ」と述べた。

 要望書提出後、両者は非公開で協議。終了後、取材に応じた小谷副知事によると、JR側は直ちにダイヤを元に戻すのは困難との考えを示したといい「厳しい回答だが、今後の状況次第で見直しはあり得るとも聞いた。引き続き協議していく」と話した。

 ダイヤ改正では3路線で、減便や区間短縮を行う。

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