聖痕を受け修道院長としての権力を手にした女性 翻弄される民衆や教会 「ベネデッタ」場面写真

2023年2月17日より劇場公開される、ポール・ヴァーホーベン監督の最新作「ベネデッタ」の、場面写真が公開された。

公開された場面写真では、ベネデッタと深い仲になるバルトロメア、神より持参金を信じる修道院長、欲に溺れる教皇大使、ベネデッタの信仰とも狂言ともとれる行動に翻弄される民衆と教会のシスターたちの姿などが捉えられている。

「ベネデッタ」は、7世紀に実在した修道女の裁判記録を題材とした映画。17世紀のペシアの町(現イタリア・トスカーナ地方)。幼い頃から奇蹟を起こすとされていたベネデッタは、6歳で修道院に入る。成人したベネデッタは、修道院に逃げ込んできた女性バルトロメアを助け、2人は秘密の関係を深める。同時期にベネデッタは聖痕を受け、イエスに娶(めと)られたとされ新しい修道院長に就任すると、ペシアでの権力を手にしたベネデッタを疑う修道女に悲劇が起こる。そして、ペスト流行にベネデッタを糾弾する教皇大使の来訪が重なり、ペシアの町に混乱と騒動が降りかかる。

一足先に本作を鑑賞した著名人によるコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■みうらじゅん(イラストレーターなど)
ポール・ヴァーホーベン監督作だもの。おもしろくないはずないじゃない!

■辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
ベネデッタしか勝たん、みたいな不思議な感動に包まれました。信じていれば現実になることを教えてもらったようです。

■小島秀夫(ゲームクリエイター)
如何なる賞賛も、批判も、星の数も、彼にはもはや意味がない。物創りがとんでもなく窮屈になった今、自らの嗜好と表現を貫いた本作は、最高で最悪の、紛れもない“ヴァーホーベン映画“だ。火炙りにされるのは創り手なのか、観客なのか。覚悟して、愛でよ。

■酒井順子(エッセイスト)
聖と俗、そして聖と性とを巧みに操るベネデッタ。その力は神がもたらしたのか、それとも人為の結果なのか。我々は最後まで考え続け、正体を探るのです。
※「週刊文春CINEMA! 2022冬号」より一部抜粋

■岩井志麻子(作家)
キリスト教徒ではない私まで、救われてしまった物語。ただし清らかな神様よりも、とことん卑俗な人間の方に。

【作品情報】
ベネデッタ
2023年2月17日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:クロックワークス
(c) 2020 SBS PRODUCTIONS - PATHÉ FILMS - FRANCE 2 CINÉMA - FRANCE 3 CINÉMA

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