瀬戸利樹,花乃まりあ出演 舞台『イヴの時間』開幕 人とアンドロイドは共存できるのか

舞台『イヴの時間』が開幕。

『イヴの時間』は、『サカサマのパテマ』や『アイの歌声を聴かせて』の吉浦康裕が原作・脚本・監督 を務め、2008年にインターネット上で配信された全6話構成のショートアニメーション作品。2010年に 完全版として映画「イヴの時間 劇場版」が公開され、東京国際アニメフェア2010・第9回東京アニメアワード優秀賞OVA部門受賞作品、第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査員推薦作品とな ったアンドロイドを題材にした名作アニメーション。
演出はミュージカル『王家の紋章』、ミュージカル『アルジャーノンに花束を』、音楽劇『ライムライ ト』など数々の名作舞台を手がけ、美しく繊細な演出手法で知られる荻田浩一
主演には「仮面ライダーエグゼイド」など映像を中心に活躍する瀬戸利樹と、元宝塚歌劇団花組トップ 娘役の花乃まりあの二人を迎える。
ピアノの調べ、リクオ(向坂リクオ)登場、「物心ついた頃、僕はピアノに夢中になっていた…でも…」、14歳までピアノを弾いていたが、受賞したコンクールに突如乱入したロボットの演奏が話題を独占、それがきっかけでピアノをやめた。そんな彼、家庭用アンドロイドのサミィの行動ログに「Are you enjoying the time of EVE?」の文字を見つけ、友人のマサキこと真崎マサカズ(赤澤燈)とともに路地裏の喫茶店「イヴの時間」に。

そこに掲げられていた言葉「人間とアンドロイドを区別しない」、何人かの客がいるが、アンドロイドなのか人間なのか、ぱっと見はわからない。「イヴの時間」のウェイトレス、ナギ(城妃美伶)、明るい接客、アキコ(伊藤優衣)、最近の若者っぽい格好のお喋りな女の子。シメイ(瀬戸祐介)、メガネをかけたインテリ風、パソコン作業をしている、ハザマ(納谷健)、ちょっとミステリアスな空気感、セトロ(河合龍之介)、いつも本を読んでいる男性、寡黙で常連客とはあまり絡んでいない様子。アンドロイドは“家電”、リクオも何の疑問も持たずにそう思っている、いや、この物語の設定、未来、“ロボット”、それも“人間型ロボット”(アンドロイド)が実用化されて間もない時代。しかし、サミィ(花乃まりあ)、「人間社会に受け入れられ、人間と共存出来るアンドロイド」を目指し「セイム(サミィ)」を開発した芦森博士(悠未ひろ)。

不思議な空間「イヴの時間」、ここでリクオとマサキはさまざまなアンドロイドと人間に出会い、何かが変わっていく。アンドロイドは、人間となんら変わりない振る舞いをする。多分、観客も最初はどのキャラクターがアンドロイドなのかわからないはず。その”素顔”は少しずつ明らかになっていく。人間のように見えるアンドロイドをあくまでも”家電”とカテゴライズしようとする人間。ロボットはロボットのままでいて欲しいという意識がそうさせる。一見、明るくあっけらかんとしているマサキ、父は真崎アツロウ(柳瀬大輔)、倫理委員会に所属、大のロボット嫌い、差別的な態度と発言。

しかも息子がロボットのテックスを信頼しているから。だが、そのテックスは両親の離婚後、突如口を開かなくなってしまい、それがマサキの心を締め付ける。父は「こんなおもちゃ」と言い放つ。親子関係が悪化するのも無理はない。終盤近くテックスは言葉を放つが、ここで観客は心揺さぶられるはず。人が抱える恐怖や不安、未知なるものへの恐れ、過去のトラウマ、状況は変わるのだろうか、いや、簡単には変わらない。だが、些細なことで、少しは変化が訪れるかもしれない、「人間とロボットを区別しない」という喫茶店「イヴの時間」、人間とアンドロイドの共存、人工知能の発達、昨今よく聞かれること、遠くない未来のことかもしれないSFファンタジー。他者への思いやり、人が人であること、ふわっと心優しくなり、と同時に様々なことを考えさせる作品。芸達者が揃い、ちょっとリアルなファンタジーを紡ぐ。配信も用意されている。詳しくは公式サイトにて。

<ストーリー>
未来、たぶん日本――。 “人間型ロボット(アンドロイド)”が実用化されて間もない時代。
人々はアンドロイドを“家電” として扱う事が社会常識となっている。 高校生のリクオも、幼少の頃からアンドロイドを人間視することなく、便利な道具として見ていた。
ある時、高校生のリクオは家庭用アンドロイドのサミィの行動ログに「Are you enjoying the time of EVE?」という不思議な文字列が含まれている事に気付く。 不審に思ったリクオは、親友のマサキとともにそのログを辿り、路地裏の地下1階にひっそりと存在する喫茶店に辿り着く。
そこは「人間とアンドロイドを区別しない」というルールを掲げる、不思議な喫茶店「イヴの時間」だった。

概要
日程・会場:2022年12月23日(金)~12月29日(木) 博品館劇場
スタッフ
原作:吉浦康裕『イヴの時間』
演出:荻田浩一
脚本:細川博司
作曲:松本俊行
出演
向坂リクオ 瀬戸利樹
サミィ 花乃まりあ
真崎マサカズ 赤澤燈
ナギ 城妃美伶
アキコ 伊藤優衣
シメイ 瀬戸祐介
ハザマ 納谷健
セトロ 河合龍之介
芦森博士 悠未ひろ
真崎アツロウ 柳瀬大輔

公式HP:https://worldcode.co.jp/eve2022
公式Twitter: https://twitter.com/stage_EVE
監修:ディレクションズ
主催:World Code/ハピネット・メディアマーケティング
©Yasuhiro YOSHIURA / DIRECTIONS, Inc.
©舞台「イヴの時間」製作委員会

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