自分のバイクの走りをワンランクアップさせる!リニアな操作感のマスターシリンダー

【brand pickup】

鍛造ブラックボディのDark Edition
『ゲイルスピード フルスペックマスターシリンダー VRD』

アクティブが展開しているホイールとブレーキのブランドがゲイルスピードだ。その高いクオリティとポテンシャルは日本国内のみならず本場ヨーロッパのレースシーンでも認められ、さらにストリートにも波及している。今回は新たにラインナップに加わることになった『フルスペックマスターシリンダー VRD』について同社開発課課長の深瀬直樹さんに紹介していただこう。

ゲイルスピード フルスペックマスターシリンダー VRDの全体像。ピストンサイズはφ19/17.5/φ16/φ14をラインナップ。価格は各¥52,800(税込み)。可変レシオ機構を持たない『スタンダードスペックマスターRD』は2023年3月リリース。ラジアルマスターシリンダー詳細はこちら!## クラシックモデルにもマッチするマスターシリンダー

新にリリースされる『フルスペックマスターシリンダー VRD』の特色は何ですか?

ゲイルスピードのマスターシリンダーは、2011年にVRCからスタートして、その後にハイエンドモデルとしてVREを追加、そして新しくラインナップに加わったのが、今回のミドルレンジのVRDです。

いずれも共通した製品コンセプトとしては『マスターシリンダーに求められる機能を追求した』ということです。

VRDではボディの素材を鍛造アルミとして、その質感が映えるようにショットを表面に当てブラックハードアルマイト処理をしています。

必要な切削加工は施していますが、ブランク材からフルに三次元加工で削り出しているVREとはルックスの点でも異なり、クラシック系の車輌とのマッチングが高いことも大きなポイントですね。

VRDの特色の一つがボディ。鍛造アルミ材にショットピーニングとブラックハードアルマイトを施し上質で落ち着いた表情を出している。小型化もされており、VRCよりも1mm、VREよりも4mm短く、装着クリアランスにも余裕が。

ならばスーパースポーツ系でなくとも使って良いのでしょうか?

クラシック系の車輌などでは、ピストンが横押しの形式が多いと思いますが、それが縦(前後)方向に押す『ラジアルマウント』になりますから、タッチがダイレクトになります。

そして重視したのはコントロール性で、それを高める設計として製品化しています。

なのでスーパースポーツ系以外の車種で、ストリートをメインステージとするユーザーさんにも使っていただきたいですね。

ホルダー部分のダイヤルを回すことで、レバーの位置を調整可能。それぞれのライダーの体格に合わせて、また季節によって異なるグローブの厚さで遠く、近くの変更も容易だ。

純正マスターが始めからラジアルマウントの場合でもメリットはありますか?

純正部品は耐久性などの点から、さまざまな部分でマージンが大きく取られています。それを少なくすることで、例えば無効ストローク、レバーを握ってからブレーキが効き始めるまでのロスが少なくなるなどの利点につながります。

そして、何よりも自分の好みに合ったマスターのピストン径が選べるのが大きな特徴と言えると思います。

純正よりも大きくすれば短いレバーストロークで効くようになり、逆に小さくすれば長いレバーストローク、握り込んで効くタイプのブレーキになります。

また、可変レシオレバーを採用していて、レバーの支点から作用点までの調整が0.25mm刻みで出来、そこでもタッチの変更が可能です。さらにレバー位置もノブを回すことで調整可能な仕様にもなっています。

画像中央のネジをマイナスドライバーで動かすことでレバーの支点から作用点までの調整が0.25mm刻みで行なえる可変レシオレバー。この機構によりタッチの調整も可能だ。

レバーはアクシデントの際にダメージを最小限に抑える可倒式を採用。先端部分には、走行時の風圧によってレバーが動いてしまうことを防止するためのホールも設けられている。

ロゴマークが入れられたクランプ部分はハイエンドモデルのVREと同様の2点留め。画像のスタンダードの他にミラーホルダー、タンクホルダーも。

マスターシンダー径は、どうやって選んだら良いのでしょうか?

それにはレバーレシオと油圧レシオを掛け合わせて得られる『トータルレシオ』を求める必要があります。

そして弊社ではその数値が「90〜115」の間に収まるシリンダー径をおすすめしています。

数値が小さい方がレバーストロークが短く効き味としてはハード、大きい方がストロークが長く、効き味としてはソフトになります。

弊社のサイトにトータルレシオを自動計算できるページを設けていますので、そちらもご参考にしてください。
また、用品店や車両販売店などでもノウハウを持っているところがたくさんありますのでご相談されるのもいいでしょう。

マスターシリンダーの適合計算はこちら!## VRD発売キャンペーン実施 12/21~3/20

ブレーキフルードがついてくるお得なキャンペーン実施中!
※2022年12月21日から2023年3月20日までVRD発売記念の『“もれなく ついてくる”キャンペーン』を実施。同製品の購入者にDOT4指定車輌にも使用可能なACTIVEブレーキフルードDOT.5,1がついてくる(1000本限定)。

キャンペーン詳細はこちら!## 若手社員の提案から誕生したVRD

ゲイルスピードフルスペックマスターシリンダー VRDの提案をしたアクティブ販売推進部 海外販売課の中野翔斗さん。バイクの他に車も大好きで、こだわりのカスタムをして楽しんでいるそうだ。

ファーストモデルのVRC、ハイエンドモデルのVRE、そしてミドルレンジモデルが今回のVRDだ。製品化の契機になったのは社内からの提案、それも入社2年目の若手社員によるもので、異例のことだったのである。

「最初はとにかく自分の担当する得意先に電話を掛けまくって、情報や要望を収集していました」と販売推進部 海外販売課の中野翔斗さん。彼こそが入社2年目の若手社員だ。

聞いていた先は海外の代理店の方達。
そしてアメリカからの要望が『VRCとVREの中間的なモデルが欲しい』ということだったのだ。

それに商機を見出した中野さんは、さらに情報や要望を収集、元のアメリカだけでなく、ヨーロッパにまでアンテナを広げた、そして社内プレゼン用の提案書を作ったのが2年前だったのである。

それからリリースまでの間には、さまざまな壁が中野さんの前に立ち塞がった。1人では越えられなかったが、同僚や時には役職者までが手を貸し引き上げ、下から押してくれたりもしたのである。
そして、ようやく結実しユーザーの元に届けられることになる。

「ゲイルスピードがマスターシリンダーを発売してから培ってきた技術力や開発力を余すこと無く落とし込み、最強の魅力を持ったアイテムになったと思います。
初めてのことでしたが、社員一丸となって製品化して、それをお届けできると思うと、ワクワクしています!」

クラッチマスターシリンダーも用意されており、ブレーキ側と意匠を揃えることも可能だ。ラジアルマスターシリンダーの詳細はこちら!

撮影・構成/木村圭吾

© パークアップ株式会社