音楽界の巨匠が トム・ベルさん79歳で死去 自宅で息を引き取る

ケニー・ギャンブル、レオン・ハフと共にマイティ・スリーの1人として「サウンド・オブ・フィラデルフィア」の共同プロデュースを務めたソングライターのトム・ベルさんが22日、79歳で他界した。死因は明らかにされていないが、ベルさんの広報によると、ワシントン州ベリンガムの自宅で息を引き取ったという。

ギャンブル、ハフと共にオージェイズの「裏切者のテーマ」やハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツの「アイ・ミス・ユー」などの楽曲を手掛けたベルさん。2006年にはソングライターの殿堂入りを果たしていた。

また1960年代後半から70年代にかけて、デルフォニックスやスタイリスティックス、スピナーズなどへ曲を提供、数々のヒットを記録した。

また、テンプテーションズやジョニー・マティス、エルトン・ジョン、ジョス・ストーンらのアルバムを作曲・プロデュースし、75年のグラミー賞ではクラシック以外で初のプロデューサー・オブ・ザ・イヤーの名誉に輝き、その後2017年にグラミー賞を主催するザ・レコーディング・アカデミーから特別功労賞理事会賞を授与された。

ギャンブルとハフは、友人であり共同制作者だったベルさんを偲ぶ言葉をそれぞれ綴っている。

ギャンブルは「トミーと私は60年以上、親友だった。初めて会ったときから一緒に曲を書き始め、『ケニー&トミー』というデュオを結成、その後のザ・ロメオズを結成するきっかけとなった。レオンと私は、トムをマイティ・スリーの一員として迎えて、私たちのブランドであるTSOPが生まれるきっかけとなったことを誇りに思っている。素晴らしい才能があり大切な友人だった。『ギャンブル、ハフ&ベル』の名は永遠に残る。安らかに眠れよ、相棒!」と追悼。

またハフは「トム・ベルは、お気に入りの音楽家でありアレンジャー、ソングライター、音楽プロデューサーだった。制作をして、共にパートナーとして仕事ができて光栄で、誇りに思う。安らかに眠ってほしい」と故人を称えている。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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