エンゼルスが先発補強へ イオバルディとクルーバーの両右腕に興味

「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者によると、エンゼルスはネイサン・イオバルディとコリー・クルーバーの両先発右腕に興味を示しているという。今オフのエンゼルスは、大谷翔平、パトリック・サンドバル、ホセ・スアレス、リード・デトマーズと先発ローテーション6枠のうち4枠が埋まった状態でスタートし、ドジャースからフリーエージェント(FA)となっていた左腕タイラー・アンダーソンを獲得。まだローテが1枠空いている状況であり、そこに実績十分のベテラン右腕を加えようとしているようだ。

現在32歳のイオバルディは、現在FA市場に残っている選手のなかでベストの選手と評価されている。比較的故障の多い選手で、メジャー11年間で規定投球回到達と2ケタ勝利はいずれも2度。しかし、2021年には32先発で182回1/3を投げて11勝9敗、防御率3.75、195奪三振をマークし、自身初のオールスター・ゲームに選出されている。今季はレッドソックスで20試合に先発して109回1/3を投げ、6勝3敗、防御率3.87、103奪三振という成績だった。

「WEEI」のロブ・ブラッドフォード記者によると、イオバルディにはエンゼルス、パドレス、レンジャーズなど少なくとも5球団が興味を指名しているようだ。イオバルディはレッドソックスからクオリファイング・オファーを受けているため、獲得したチームは来年のドラフト指名権を失うことになる。移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」はエンゼルスがイオバルディを獲得した場合に「2番目に高い順位の指名権と国際ボーナスマネー50万ドルを失う」と伝えている。

一方、現在36歳のクルーバーはメジャー通算113勝を挙げ、インディアンス(現ガーディアンズ)時代に2度のサイ・ヤング賞を受賞するなど、実績ではイオバルディを大きく上回る。2019~21年の3シーズンは相次ぐ故障に悩まされ、24先発で7勝のみに終わったが、今季はレイズで31試合に先発して164イニングを投げ、10勝10敗、防御率4.34、139奪三振を記録。故障と年齢の影響で衰えが目立つものの、先発5~6番手なら十分に務まるはずだ。

今オフはハンター・レンフロー、ジオ・ウルシェラ、ブランドン・ドルーリーを獲得し、打線の底上げに成功しているエンゼルス。2014年以来のポストシーズン進出に向けて、さらなる補強を目指す。

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