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倉敷市美観地区にある交流施設「語らい座大原本邸」(同市中央)と倉敷考古館(同所)の2施設で、AR(拡張現実)技術を活用した観光誘客事業が始まった。入館者はそれぞれQRコード付きのカードがもらえ、スマートフォンで読み取ると施設にちなんだオリジナル動画が楽しめる。
新型コロナウイルス禍が続く中、美観地区に足を運ぶきっかけにしてもらおうと、倉敷南ロータリークラブ(RC)が企画し、両施設が協力して12月中旬にスタート。コンテンツは、倉敷芸術科学大(同市連島町西之浦)メディア映像学科の中川浩一教授に依頼して制作した。
大原本邸のカードにスマホをかざせば、実業家・大原孫三郎をモチーフにしたタキシード姿のキャラクター「マゴサブローくん」が画面上に登場。タップすると3種類のダンスを繰り広げる。
考古館は、国重要文化財「奈良三彩壺(つぼ)」(奈良時代)、銅鐸(どうたく)(弥生時代)といった収蔵品の画像を織り交ぜながら人類の進化を表現した映像(約30秒)が流れる。
観光客には好評といい、大原本邸の山下陽子館長は「伝統ある美観地区の新しい挑戦」と期待、考古館の香川俊樹館長は「PRしていただきありがたい」と歓迎している。
事業は来年12月中旬までの1年間。両施設のカードは美観地区内の旅館でも宿泊客らに配布している。同RCの佐藤正浩会長は「若者や外国人観光客がSNS(交流サイト)で発信して話題になれば」と話す。
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