自給飼料型の牛繁殖経営確立 木下さん緑白綬有功章

 地域農業の発展に貢献したとして、米、和牛生産農家の木下行春さん(66)=三股町樺山=が、公益財団法人大日本農会から2022年度農事功績表彰の「緑白綬有功章」を授与された。本年度の同章の被表彰者は国内農家では48人で、本県では木下さんのみ。
 木下さんは農作業受託組織を設立し、本県でもモデルとなる作業受託による分業体制を構築。米生産農家の6次産業化としてどぶろく生産にも取り組むほか、農家民泊やそば打ち体験、グリーンツーリズムも実践し農村活性化に貢献。2012~13年には全国指導農業士連絡協議会長を務めた。
 現在は肉用牛繁殖120頭、水稲40ヘクタール、作業受託50ヘクタールを経営。飼料高騰など外的環境変化に左右されない自給飼料型の肉用牛繁殖経営を確立している。
 木下さんは「受章はうれしい。循環型農業を軸にしながら組んできた。次世代に農業の偉大さや可能性を伝え、今後も地域のリーダー育成にも取り組んでいきたい」と話している。

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