希少疾患、患者個別に創薬 変異した遺伝子へ作用

東京医科歯科大の湯島キャンパス=8月、東京都文京区

 患者数が少なく有力な治療法がない希少疾患で、一人一人の病気の原因となっている遺伝子の変異に合わせた薬を作る計画を、東京医科歯科大や国立精神・神経医療研究センターが進めていることが25日、分かった。遺伝子に働きかける「核酸医薬」という薬を個別に作ることで治療できる可能性がある病気を、患者約2250人の中から探す。米国では既に投与の実績があり、製薬企業が薬の開発に消極的な極めてまれな病気の患者に日本でも有力な治療法を提供できる可能性がある。

 対象は、多数の医療機関で診断が付かず、治療法も見つからない患者の遺伝子を解析する「未診断疾患イニシアチブ」の参加者。

患者ごとに最適な薬を作る計画の流れ

© 一般社団法人共同通信社