現職 薄氷の組織戦 河野さん逃げ切る 宮崎県知事選挙

当選が確実になり、感極まった表情で支援者の前に姿を現した河野俊嗣さん=25日午後11時4分、宮崎市松山2丁目の選挙事務所

 25日投開票の知事選は、組織戦を展開した現職の河野俊嗣さん(58)=自民党県連、立憲民主党県連、公明党推薦=が激戦を制し4選を決めた。コロナ禍や物価高騰で厳しさを増す県民生活や経済の立て直し、人口減少対策などが争点となった選挙戦。再び県政運営を託された河野さんは「県民の生活を支えていく」と決意を新たにした。返り咲きを期した元職の東国原英夫さん(65)は激しい追い上げも一歩及ばず。新人のスーパークレイジー君(36)=本名・西本誠さん=は支持の広がりを欠いた。
 現職の河野俊嗣さん(58)が元職の激しい追い上げを振り切った。4期目の当選を伝える一報が入った午後11時過ぎ、緊張感が張り詰めていた宮崎市の選挙事務所の雰囲気は一転、大歓声と拍手に包まれた。事務所の別室で開票状況を見守っていた河野さんは支援者の前に姿を現すと感極まって涙を流し、「この瞬間を生涯忘れることはない。多くの方としっかりスクラムを組んで勝ち取ることができた」と感謝を述べた。

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