全国高校駅伝 大分東明の男子が9位、女子は23位でゴール 【大分県】

男子第73回・女子第34回全国高校駅伝競争大会は25日、京都市のたけびしスタジアム京都発着のコースで行われた。男子は県代表の大分東明が2時間5分57秒で9位、女子は1時間11分57秒で23位となった。井上浩監督は「全国の強豪相手によく戦えた。男子は入賞に、あと一歩届かなかったが終始入賞圏内で走り、安定していた。女子は昨年の17位を越えられなかったが、全員が粘り強くタスキをつないでくれた」と総評した。

男子は優勝した倉敷(岡山)が大会記録を大幅に塗り替える高速レースとなった中で、1区の松井一(2年)が好走した。区間賞を取った選手が序盤から大きく抜け出した中、第2集団の先頭に立ち、レースを引っ張り6位で後続につなげた。松井は「狙い通りの走りができ、勢いをつけることができたと思う」と、最高のスタートとなった。3区は今夏の全国高校総体5000メートル走で優勝したダニエル・ディリツ(3年)は本調子には遠かったが、4番目にタスキを渡した。

4区以降も粘りの走りでつなぎ、最終7区は入賞圏内の8位から39秒差の9位からのスタートとなった。前日夜のミーティングでアンカーに指名されたキャプテンの荒尾波瑠(3年)は「覚悟はできていた。どんな状況になっても走り切る」と入賞を目指した。だが、前との差は縮まらず、後続に競技場内で一度は抜かれたが、歯を食いしばりスパートをかけて抜き返した。意地の1桁順位でゴールした荒尾は「この結果で満足できるチームではない。1、2年生はもっと上を目指してほしい」と、成し遂げることができなかった表彰台への思いを後輩に託した。

アンカーとして力走した荒尾波瑠(3年)

女子は1区の多田妃奈(3年)がエースとしての役割を果たした。「不安はあったが自分の走りができた。3度の都大路で一番楽しく走れた」と14位でタスキをつないだ。後続も我慢して、勝負区間として定めた5区までに35位と順位を落としたが、最後はスーサン・カモソ(3年)が区間2位、12人抜きの力走で23位まで順位を上げてゴールした。カモソは「狙っていたタイムは出なかったが楽しく走れた」と話した。

今大会は5区間で4人の3年生が出走した。多田は「キツイことも苦しいこともあったけど、支え合って3年間頑張ることができた。目標の順位には届かなかったけど、『笑顔でつないで、笑顔で終わる』ことはできた。悔いはないです」と笑顔で会場を後にした。

練習の成果を全てぶつけ、男子9位・女子23位の結果を残した

(柚野真也)

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