カープ担当記者が大集合!独自取材ネタで2022を振り返る 後半戦 【カープ道】

新井貴浩新監督のもと新体制がスタートし、来季に向けて大きく変わろうとしているカープ。ホームテレビ『カープ道』は、前回に続き、最前線で取材するカープ担当記者をスタジオに招き、2023年の開幕が待ち遠しくなる独自取材ネタを披露してもらう。

左から朝日新聞社の辻健治さん、報知新聞の畑中祐司さん、サンケイスポーツ柏村翔さん

ゲストは、カープ担当2年目で高校野球の取材もこなす朝日新聞社の辻健治さん。巨人や楽天の番記者を歴任し、ジャニーズといった芸能担当を経て今年1月からカープ担当記者となった報知新聞の畑中祐司さん。そして、独特なトーク健在で、番記者企画フル出場のサンケイスポーツ柏村翔さん。

今年1年を振り返って、辻さんがイチオシするのは、有料会員限定の「朝日新聞DIGITAL」で発信した白濱裕太選手の記事。強肩捕手として注目を集め、2003年に広陵高校からドラフト1位で入団したものの、出場機会を掴むことができず、一軍出場は19年間で90試合にとどまり戦力外となった白濱選手。「キャッチャーが充実し、出場機会が少ない中でも地道な練習を欠かさず、何かあった時のために準備を怠らなかった白濱選手。これは野球に興味のない人にも伝わる話」と、今季1月からずっと追いかけたという。

白濱裕太選手

長野久義選手の巨人移籍会見を選んだのは畑中さん。「カープファンへメッセージをという問いかけに、堪えきれず涙を拭った長野選手。巨人に戻ることになった実感と4年間の思い出が一気にフラッシュバックした涙だったのだろう。人前で絶対に涙を流さない長さんなのに。巨人担当も驚いていた」。その巨人担当に代わって、畑中さんが一面の会見記事を綴った。

長野久義選手

柏村さんが選んだイチオシ記事の見出しは「森下×レモン 甘いマスクに隠された酸っぱい秘密」。シーズン初め、新任上司から球場外にフォーカスした企画を指示され頭を抱えていたところ、「森下暢仁投手が瀬戸内レモンのアンバサダーに就任したという情報が入ってきた。わらにもすがる思いで取材交渉した」と振り返る。「森下投手は今季セ・リーグ最多の178イニング登板。すごいPRになったのではないか」とも。

森下×レモン 甘いマスクに隠された酸っぱい秘密

その森下投手は今年、三井ゴールデン・グラブ賞を初受賞。畑中さんは「今年3年目でノーエラー」。辻さんは「高校までの野手経験でフィールディング能力が高い」と、そのグラブさばきを絶賛する。また、山本浩二さんに次ぐ三井ゴールデン・グラブ賞10年連続10回目受賞の名手、菊池涼介選手については、「菊池選手のプレイは、相手チームの記者の中でマツダスタジアムの名物。好プレーの度に記者席が湧く」と柏村さんが話す。

期待のニューフェイスを聞くと、辻さんは、日南での秋季キャンプで大きな声で新井監督にアピールした木下元秀選手をあげる。

木下元秀選手

畑中さんは、坂倉将吾選手が来季捕手に専念することによって空く、サードの定着に期待のかかる林晃汰選手を。

林晃汰選手

柏村さんもポジション争いに注目し、秋季キャンプ中に支配下登録が発表された二俣翔一選手をサードを埋める期待の選手だと見る。

二俣翔一選手

最後に、来季のキーマンとして辻さんは「今季は8回の男として、勝ちパターンで8回に出てきて抑え、栗林良吏投手に繋ぐ重要な役割をになった矢崎拓也投手。2021年までは2桁登板が1回もなかったにもかかわらず、今年47試合投げて防御率1.82。ドラフト1位がついに覚醒。来季も続けば上位進出も狙えるのでは」と語る。柏村さんが投手で注目するのは「2021年ドラフト2位の森翔平投手。秋季キャンプの紅白戦3試合のうち2試合に登板し、合計5イニング打たれていないパーフェクトピッチング。来季期待できる」と太鼓判を押す。

矢崎拓也投手

畑中さんは、来季は捕手に専念すると方針が打ち出された坂倉選手に期待。「捕手がクリーンナップを打つチームはすごく強い印象。坂倉選手が捕手で5番だと、相手にとって脅威」と話す。

坂倉将吾選手

さらに柏村さんは、「2011年から2014年まで新井監督と阪神でプレー。現役時代、お立ち台で“顔しか取り柄がない”と言ったことがウケて、男前グッズが発売されたほどの“虎の男前”が阪神バッテリーコーチを経てカープへ。新井監督の参謀として期待がかかる」として、 藤井彰人ヘッドコーチの名前も加えた。

藤井彰人ヘッドコーチ

広島ホームテレビ『カープ道』(水曜深夜) 12月14日放送

ライター 湯谷葉子

© 広島ホームテレビ