赤ちゃんが夕方にぐずる現象「たそがれ泣き」とは?【賢い子は1歳までの眠りで決まる】

夕方にぐずる「たそがれ泣き」かもしれません

まだ小さい赤ちゃんは、夕方になるとよく、ぐずりはじめます。これは「たそがれ泣き」とも呼ばれていて、だいたい生後2週間からはじまり、2か月目か3か月目までつづきます。このタイミングは驚くほど正確で、毎日いつ泣きはじめて、いつ落ち着くか見当がつくようになるほどです。そして、永遠につづくのではないかと不安になるぐらいよく起こります。赤ちゃんがたそがれ泣きをするのは、長い1日が終わりに近づき、親の疲れがたまってくるからだという人もいます。

確かに親の疲れが態度にでると、赤ちゃんが泣く原因になりますが、そうではなく、概日リズムがはじまることが原因の場合のほうが多いでしょう。生物学的リズムと睡眠リズムについてのいくつかの研究から、大人には睡眠禁止帯と呼ばれる時間があることがわかっています。睡眠禁止帯は夕方の早い時間帯で、この時間はどんなに疲れていてもなかなか眠れません。新生児がたそがれ泣きするのは、脳が自然にこの特徴をとり入れようとしているからだという説です。

たそがれ泣きにうまく対処するには、刺激を減らすのが一番です。しかし、赤ちゃんの気をまぎらわそうとテレビを見せたり、おもちゃを与えたり、楽しい歌を歌ったり、おもしろい顔をしてみせたりしてはいけません。いっとき赤ちゃんをなだめることはできますが、こうした刺激のせいで、すぐに前よりもっと不快になって、機嫌が悪くなってしまうからです。赤ちゃんがぐずるのは決してあなたのせいではありません。これを忘れずに、気を楽にしてください。

たそがれ泣きはしかたのないものとして受け入れましょう。発達のひとつの段階で、ありがたいことにいずれなくなるのですから。NAPSメソッドを実践して、赤ちゃんがいつ寝るかを確認して、単調に同じ動作を繰り返すなど、赤ちゃんにぴったりあうと考える方法で赤ちゃんをあやしてあげましょう。なかなか泣きやまないと、絶望的な気分になりますが、そんなときこそ、赤ちゃんの起きていられる時間は90分しかつづかないことを思いだしましょう。

出典:『賢い子は1歳までの眠りで決まる』

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