事務用品を購入したように装いPC、TV、漫画など発注 神石高原町役場元室長の初公判 起訴内容認める

私物を発注したにもかかわらず、業者から事務用品を購入したように装って、町におよそ12万円を振り込ませたとされる神石高原町の元職員の男の初公判が26日、広島地方裁判所で開かれました。元職員の男は起訴内容を認めました。

起訴状などによりますと、神石高原町の元職員松本武士被告(54)は、住民課の地籍調査室長だったことし2月4日ごろから25日ごろまでの間、8回にわたり、事務用品の販売会社の取締役の男性と共謀し、私物のパソコンやテレビ、漫画などを発注したにもかかわらず、職場で使うための事務用品を購入したように装って、町に対して合わせて12万1510円を、この販売会社に振り込ませた詐欺の罪に問われています。

26日に広島地裁で開かれた初公判で、松本被告は、起訴内容を認めました。

検察側は冒頭陳述で、「公費で購入しようとしても決裁を受けられないことは認識していた一方で、自費で購入したくないという思いがあった。業務と関係がなく、自分の欲しい物を発注しつつ、請求書の品名を事務用消耗品とするよう、販売会社の男性に依頼するようになった」と指摘しました。

町は、11月30日付けで松本被告を懲戒免職としていました。

広島地検は、事務用品の販売会社の取締役の男性について、12月9日付けで「情状全般を考慮した」として、不起訴にしています。

松本被告の次の裁判は来年2月2日に開かれる予定です。

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