現在高さ97m…福井県内最高層ビルからの眺め 快適なタワークレーン運転席、市街地一望

建設中の再開発ビル最上部のタワークレーン運転席デッキからの眺め。高さ91メートルのハピリン(手前)や北陸新幹線の線路が一望できる=12月9日、福井県福井市中央1丁目(福井駅前電車通り北地区A街区市街地再開発組合提供)

 福井県福井市のJR福井駅西口の駅前電車通り北地区A街区で建設工事が進む高さ約120メートルのホテル・オフィス棟。見上げると、県内最高層となる再開発ビルの最上部で作業するタワークレーンが目を引く。その運転席は最高層のハピリン(91メートル)を上回る高さ97メートルに達し、市街地を貫く北陸新幹線の線路を一望できる。

 A街区再開発組合によると、現在は21階86メートル部分の鉄骨を組み上げる工事が進行中。高層ビル建設用のタワークレーンの運転席はさらに高い位置にあり、資材を地上から最上部に運ぶ作業を主に担っている。つり下げる資材の重さは最大19トン程度にもなり、福井での冬期間の作業は「落雷、強風、降雪に注意が必要で、雨風が強いときは行わない」という。

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 クレーンの運転席は高所のため、トイレや冷暖房を完備して朝から夕方まで快適に過ごせる仕様になっている。昼食も運転席内で食べるそうで、県内最高層からの眺望を楽しみながらのランチはクレーン運転手だけの“特権”のようだ。

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