「なつお」の挑戦 滝澤夏央選手の活動報告〈8〉故郷で英気、激励受け 多くの声力に2年目へ

 プロ1年目のシーズンを終え、上越に帰ってきた滝澤夏央選手。さらなる飛躍を目指し地元でトレーニングに励むかたわら、小学生への野球教室や出身幼年野球チームの練習に顔を出し、野球の楽しさや、夢や目標に向かって頑張る大切さを伝えている。そこには「地元への恩返し」という思いが強くある。

小学6年生の野球教室でキャッチボール中、声を掛ける滝澤選手(12月11日、関根学園高体育館)

 今月11日、母校の関根学園高野球部OB会主催の野球教室に講師として参加した。自身が「お世話になった関根学園で野球教室がしたい」と願い、OB会主催で実現した。
 集まった上越市学童野球連盟所属18チームの6年生約90人に、プロで培ったフィールディング、バッティングの基本、練習や試合の心構えを披露した。子どもたちがピッチャー役となり、〝投打の対決〟も実現した。
 「小学6年生のみんなと野球ができて、初心に帰った。どううまく伝えるか、簡単な言い方で伝えられるかと考えたが、指導するのは難しい」と苦笑しつつ、「うれしかったし、貢献できたかなと思う」と充実した表情を浮かべた。

後輩の三郷タイフーンのメンバーの質問に答え、アドバイスを送る滝澤選手(12月25日、和田小体育館)

 25日には出身チームの三郷タイフーンの練習に参加。後輩となるメンバーとは3月以来の再会となり、親交を深めた。質問コーナーでは技術面のやりとりから、休日の過ごし方や朝昼晩の食事について問う声も。好きなゲームはとの問いに、「小中高の時はしなかった。友達とはやったけど、自分では買ってもらわなかった」と発言し、子どもたちや保護者を驚かせ、感心させていた。
 今季の印象に残っているバッティングはとの問いに、「(8月23日の2軍戦で)ホームランを打ったことかな。小中高とホームランを打ったことがなかったので、プロで打てて自分でもびっくりした」と笑みを浮かべて答えた。
 帰ってきて寒さは身に染みるものの、「上越の空気はいいなと思った」という滝澤選手。帰郷中の練習の合間に仲間と会ってリラックスし、行く先々で称賛と期待の言葉を受けた。古里で英気を養った後、1月上旬から先輩の源田壮亮選手や中村剛也選手らと自主トレを開始する。多くの励ましの声を力にして、プロ2年目がスタートする。(本社報道部)

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