ドミノ・ピザ、クリスマスでもトラブル再び 運営側は疑問の声に謝罪も「原因は店舗によって異なる」

大手ピザチェーン店「ドミノ・ピザ」の複数店舗でクリスマスイブの24日、予約商品の受け渡しに大幅な遅延が発生している報告がネット上に投稿された。「ドミノ・ピザ」担当者は一部店舗での混乱を認め「店舗によって対応に差がでてしまったことは、本部の支援が不十分であった」と謝罪した。

ツイッター上で、店に並ぶ長蛇の列の写真や「満員電車と思うほどあふれかえっていた」という店内の様子が拡散され話題に。対応しきれない数の予約を受け付けていることに対する運営体制への指摘やクレーム対応に追われるバイトをねぎらう声が見られた。担当者によると、24日は昨年比で126%の売り上げ増だったという。

「ドミノ・ピザ」の公式ツイッターでは、24日の0時に「メリークリスマスイブ 当日の注文も間に合います…!まだ!間に合います…!」と予約・注文を促す投稿をしていた。そのため「さばけないなら予約引き受けないでほしいです」「予約の意味が全く無い状況でした」「3時間前の注文まだ来ないです」など厳しい声が寄せられた。ドミノ・ピザは「不十分な内容の投稿になってしまった」と謝罪。「24日は、確かに予想を上回るご予約・ご注文をいただいたのですが、まだ注文受付可能な店舗も多く、また、注文に対応できない場合は各店舗でオーダーストップする対応ができるために、お客様に有益な情報をご提供しようとしたもの」と説明した。ピーク時で全店舗の約7割にあたる672店舗でオーダーストップを実施していたという。「しかし、一部の店舗で大幅な遅延が発生し多くのお客様にご迷惑をおかけした結果となってしまったことを深く反省しております」とした。

「ドミノ・ピザ」は6月に開催したキャンペーン「デリバリーLサイズピザを買うと2枚無料!」でも、想定外の注文殺到で一部商品オーダー受付を停止した騒動があったため、ネット上では「運営側が現場の状況を把握できていないのでは」など疑問の声が上がった。担当者によると「ドミノ・ピザジャパン」の社長、CEO、COO、そして役員の多くが、クルーから現場の豊富な経験を積んで経営の責任者になっているといい「当然、現場の状況をしっかり把握しています。役員の多くが、現場で「Hungry To Be Better(よくすることにハングリー)」の精神をしっかり学んできています」と回答した。

「再発防止対策が機能していない」などの声には、「全店舗での同キャンペーンは、過去4回実施していますが、回を重ねるごとに改善を行なっており、トラブルは最終回ではほとんど報告されなくなっています」と回答。クリスマスの需要は同キャンペーンのピーク時の約2倍に上ったという中、人員態勢を整え、プレスリリースで25日の注文をお願いするなど、全社をあげて対策をとり「十分対応できた店舗も多いことから、トラブルの原因は個々の店舗によって異なると考えております。1年に1回、最も多くのご注文をいただけるクリスマスに向けて仮想のトレーニングは行ってきたのですが店舗によっては実際に直面すると想定どおりに上手くオペレーションが回しきれなかったものです。各店舗のクルーは、お客様のご期待に応えるべく最大限の努力をしており、店舗によって対応に差がでてしまったことは、本部の支援が不十分であったことが原因であると反省しております」と説明した。

今後の対応については「お客様のご意見・ご批判を真摯に受け止め、今後も『Hungry To Be Better』の精神をもって改善作業を続けてまいります」とした。

(よろず~ニュース・松田 和城)

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