墨田区の化学工場倉庫で火事、一時周辺住民が避難 爆発音や真っ赤な炎も

墨田区の化学工場の倉庫など5棟が燃える火事があり、一時周辺の住民が避難する事態となりました。

12月27日午前10時ごろ、墨田区立花にある第一化学工業所から火が出ていると近所の人から119番通報がありました。ごうごうと燃え上がる真っ赤な炎や地面が揺れるような大きな爆発も起きました。

東京消防庁によりますとポンプ車など63台が出動し、火はおよそ5時間後にほぼ消し止められましたが、火元の工場の倉庫が全焼したほか、隣の住宅など合わせて5棟2600平方メートル以上が燃えました。火事を目撃した人は「ドカーンという音が4回ぐらいした。すごい真っ黒い煙がもうもうと立ち上がっていた。火の粉が飛んでいて、黒い燃えかすがこっちの方までぶわーっと来た」、近所に住む人も「表に出たら臭かった。煙がすごかった。家の中でも臭ったからすぐ窓を閉めた」などと話しました。

火事があったのは水酸化ナトリウムなどの化学薬品を扱っている工場で、当時13人が出勤していて、50代の男性作業員1人が煙を吸うなどしてけがをしたということです。墨田区は午前10時半に災害対策本部を設置して情報収集に当たるとともに、一時、周辺の住民らに避難を呼びかけ、東吾嬬小学校に避難所を開設しました。避難所に来た人の中には「(自分の家は)燃えているところから風下。煙は反対側に行ったから大丈夫だった。4階の屋上で見ていたが、警察の人から『降りてきなさい』と言われて『もう少し模様を見ます』って言ったら駄目だと言われた。ガスだってね。目がチカチカしておかしくなった」と話す人もいました。

墨田区によりますとこの火事の影響で最大およそ160人が避難しましたが、現在は全ての住民が帰宅しています。東京都内では乾燥注意報が出ていて今後も空気が乾燥した状態が続くため、東京消防庁は火の取り扱いに注意を呼びかけています。

© TOKYO MX