「新喜劇・寛平GM月例会見」佐藤太一郎、松浦景子ら注目の若手座員とともに1年を総括!

12月28日(水)、大阪市内の吉本興業本社にて、吉本新喜劇の間寛平ゼネラルマネージャー(GM)による月例会見が開かれました。今回は、2月の就任以来、怒涛の改革・新企画を進めてきた寛平GMが、2022年の新喜劇を振り返るとともに、来年3月になんばグランド花月で開催されるビッグイベント『吉本新喜劇記念日2023』について発表。目覚ましい活躍を見せた若手座員たちも加わり、終始ワイワイにぎやかな会見となった。

若手が「やらないかん」という気持ちに

冒頭で、寛平GMは今年の出来事を改めて振り返ります。2月のGM就任会見に始まり、4月8日には吉本新喜劇セカンドシアターを立ち上げ、『セカンドシアター新喜劇』や『寛平GM杯ネタバトル』で若手座員たちに切磋琢磨する場を提供しました。新喜劇全体としては、全国への出前ツアーを行ったほか、夏には史上初となる座員総選挙を実施。ランキングトップ30名が出演する『吉本新喜劇まつり』も大盛況となりました。寛平GMは「若手が“やらないかん”という気持ちになってきたのは、ものすごく大きいこと。思いもよらん子が、おもしろいネタを作ってきてネタバトルで優勝したり……“新喜劇とは何か”ということも、ちょっとずつですがわかってきたと思います」と手応えを語ります。

ここで、奮闘した若手座員の中でも、寛平GMが特に注目した5人が登場。プロレスラースタイルで持ちギャグ「ハゲヤロ―!」を絶叫した大黒笑けいけいに、「勇気あるな〜。しらけようが何しようが、思い切りやるようになった」と寛平GMは感心しきり。“人間ごっこ”の名前でタッグを組み、セカンドシアターで多くの観客を動員した佐藤太一郎と小西武蔵は、来年2月3日(金)によしもと祇園花月での公演が決定。佐藤は「自分たちの持ち味を生かした公演に」と意気込みながら、50年前、木村進とのコンビで座長に就任した寛平GMの背中を追いかけたいと目標を掲げます。小西は来年、NSC大阪33期の同期たちを集めて好評を博した『33喜劇WEST』の第二弾や、三浦マイルド率いる“マイルド軍団”の新喜劇も上演予定。高校時代、ニュージーランドで羊飼いをしていた異色の経歴を持つことから、『アルプスの少女ハイジ』のテーマ曲に乗せてボケるひと幕も……。

松浦が意欲「20代が下から押し上げたい

「バレエ大好き!」でおなじみ松浦景子は、強気の発言を連発! 「大黒笑さんと小西さんは同期なんですが、本当に恥ずかしい同期を持ってしまった」と強烈なイジりで笑わせ、「リーダーを務めたセカンドシアター新喜劇では、漫才さん(のゲスト)を呼ばずに満席にしました。今後のリーダーも、いろもんさんを呼ばずにやってほしい!」と宣戦布告します。東京・大阪で行われた単独ライブのチケットを完売させたほか、バレエのワークショップを実施したり、オリジナルブランドでバレエのレオタードを発売したりの大活躍を経て、来年は「20代(座員)がしっかり底上げして、下から押し上げたい」とやる気満々です。

寛平GMが“第二の明石家さんま”を探す中で最初に目をつけたのが、23歳の住吉大和。ネタバトルでは新名徹郎とのコンビで優勝するなど、徐々に結果も出すようになってきました。香港映画が大好きという“肉体派”でもあり、スーツの下にしのばせたヌンチャクでブルース・リーばりのパフォーマンスを見せた後、パンツ一丁になってバック宙も披露。寛平GMは「黙って見てきたけど、陰ですごい努力してる。おもしろいことを考えようとしてる。それだけでも成長」と目を細めていました。ちなみに“第二のさんま”に関しては、「さんまちゃんは、ほんまに100年に1人。なかなか見つからん」とやや諦めモード!? 思い余ってさんま本人に「新喜劇に入ってくれへんか」とオファーをしたそうで、「さんまちゃん、ちょっとうれしそうやった(笑)」と笑わせました。

また、会見のMCを務めた鮫島幸恵も、座員総選挙で15位にランクインするなど健闘。その際の公約「ファンの皆様と楽しいバスツアー」が、来年2月18日(土)に実現します。鮫島が岡田直子、服部ひで子、吉岡友見と結成した“日本酒会”がナビゲーターとなり、神戸の酒蔵をめぐり、淡路島を観光する日帰りツアーを企画。「お昼ご飯も食べて、お香づくりも体験できます」と内容を説明し、参加を呼びかけました。

伝説のコメディでジミー大西が……?

それぞれ、来年の抱負も表明。大黒笑は、タロットリーディングの資格を持っているので、「占いの仕事もしていきたい」と新ジャンルへの参入を決意。佐藤は「“人間ごっこ”として週出番をやらせていただけるよう頑張りたい」とさらなるステップアップを誓います。前出の羊飼い以外にも、さまざまな経歴を持つ小西は、「それをいろいろな場所で生かせたら」と活動の広がりに期待を寄せました。「来年は私史上、一番ビッグな発表があるので、よろしくお願いします!」と宣言したのは松浦。住吉は「リーダーをやったことがないので、機会があればどこかでやりたい。香港映画のような新喜劇を作ってみたい」と夢を広げていました。

寛平GMからは、来年3月21日(火・祝)に開催される『吉本新喜劇記念日2023』の内容発表も。3月1日の新喜劇創設日にちなんだビッグイベントで、ネタバトルの優勝者が集まって最終決戦が行われるほか、なんと伝説のコメディ『あっちこっち丁稚』が復活。当時は寛平GMと木村進、坂田利夫が3人の丁稚を演じ、経営者夫婦に前田五郎と山田スミ子、向かいの御隠居に井上竜夫など豪華メンバーが揃って大人気を博した本作を、どうリメイクするのか注目が集まります。寛平GMは「どの役を誰がするかもお楽しみに。だいたいわかるでしょ?」とニヤリ笑って期待をあおっていました。

質疑応答では、『あっちこっち丁稚』に関する質問が続々。思い出に残っているエピソードをきかれると、寛平GMは「ジミー(大西)ちゃんが(場面転換の)暗転で、言ってはいけない言葉を言って、どえらい怒られてました」。毎回、山田が前田を本気で叩くため、「いつも終わったあと、前田五郎さんが怒ってた(笑)」と裏話も紹介します。井上がつれている犬の伝次郎も人気でしたが、着ぐるみはまだ保管されているものの、「出演者が多すぎて」登場させない予定。一方で、「ほんまの犬、つれて出てきたらどうかな」と奇想天外なアイデアも飛び出しました。

若手座員には、「寛平GMの就任で変わったことは?」との質問が。大黒笑は出番のチャンスが増えたそうですが、「週7でアルバイトしていたのが週5になった。まだ厳しいです」と苦笑い。小西は「寛平GMが来られて、(自分をはじめ若手が)中心になってやれることが増えた」と話します。そんな中、鮫島は「今までは、与えていただいたことに一生懸命だったが、来年は自分で新喜劇のイベントもやってみたいと思っている。自分の役割だけでなく、全体を見られるようになりたい」と新たな挑戦も誓っていました。

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