3年ぶりに季節性インフルエンザ、流行期入り 厚労省発表

 厚生労働省は28日、季節性インフルエンザが全国的な流行期に入ったと発表した。定点観測している医療機関あたりの患者数が基準値を超えたためで、3年ぶりとなる。政府は今冬の新型コロナウイルスとの同時流行を見据え、国民に感染対策を徹底するよう注意喚起している。

患者数が先週より2倍以上に

 同省によると、今月25日までの1週間において、全国の指定医療機関(約5000箇所)における患者数がその前の週より3511人増加し6103人となった。約2.3倍に急増しており、1 医療機関当たりの患者数も1.24人となって全国的な流行期入りの判断の目安となる「1」を超えた。 3年ぶりに流行期に入ったことになる。

 通常、インフルエンザが流行期に入ると基準値から爆発的に増加するが、主な感染拡大の要因となる小中学生が現在冬休み中であるため、一部の専門家は年末年始に指数関数的な増加は見込めないと予測している。しかし休み明けから再び流行が加速するというのが大勢の見方だ。

 政府は海外の情勢からみて、今冬は新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行があり得るとして、ワクチン接種と基本的な感染対策の徹底を以前より呼びかけている。

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