“重ねた手、羽ばたくハトに” G7長崎保健相会合 推進協が広報デザイン

G7長崎保健相会合のキービジュアル

 来年5月13、14日に長崎市で開催する先進7カ国(G7)保健相会合に向け、官民でつくる推進協議会は28日、機運醸成を図るための広報デザイン(キービジュアル)を発表した。手のひらを重ねてハトの形をつくり、医療を支える手や平和への思いをイメージし「この手から、この長崎から。」とのメッセージを添えた。広告やポスター、チラシなどに活用していく。
 推進協議会事務局によると、複数候補の中から広告代理店「一広」(同市)が考案したデザインを採用した。モチーフにした「手」は、西洋医学発祥の地である長崎で学んだ当時の若者たちの手、現代で医療を支える人の手などを表現。平和を象徴する「ハト」の中には「出島」の風景をあしらい、長崎らしさも盛り込んだ。
 メッセージには、かつて西洋医学を学ぶために全国から集まった若者たちが握りしめた医学への熱い思いが、現代で医学を学ぶ若者たちに受け継がれ、さらに未来へとつなげていく決意を込めた。
 一方、保健相会合後に広島市で開く先進7カ国首脳会議(G7広島サミット・5月19~21日)に合わせ、日米両政府がバイデン米大統領の長崎市訪問案を検討していることについて、大石賢吾知事は28日の定例会見で「(長崎に来て)被爆者の思いを聞いてもらう機会ができれば核なき世界に向けた大きな一歩になる。来ていただける可能性があるならば、できることは協力していく」と述べた。

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