「読み終えた本」で被害者支援 1597冊寄贈で最多貢献、大磯署に感謝状 

NPO法人神奈川被害者支援センターの堀本副理事長(右)から感謝状が贈られた大磯署の金成賢一署長と県宅地建物取引業協会湘南中支部の添田支部長=同署

 読み終えた書籍を寄付し、交通事故被害者や犯罪被害者らの支援活動に役立てる「ホンデリング・プロジェクト」を巡り、NPO法人「神奈川被害者支援センター」は22日、神奈川県警大磯署に感謝状を贈った。同時に、別の募金活動を通じて同センターに約15万円を寄付した県宅地建物取引業協会湘南中支部にも感謝状を贈呈。同センターの堀本久美子副理事長は「地元が一体となって関心を持って、さらにご支援までいただきありがたい」と感謝を述べた。 

 同プロジェクトはNPO法人「全国被害者支援ネットワーク」が2011年にスタート。家庭などで不要となった本を回収して古本買い取り・販売する専門業者に送ると、買い取り代金が全国の支援センターなどに寄付される仕組みで、21年度は全国で57970冊、約450万円が寄付された。「読み終わった本1冊から被害者を救うことが誰にでもできる」(同センター)のが特長で、2千冊相当で犯罪被害で転居を余儀なくされた被害者の転居費用などに生かせる。

 20年からホンデリング事業を始めた同署は、署内のほか、大磯、二宮の両町役場など公共施設5カ所に回収箱を設置。昨年12月から今年11月までに1597冊を寄贈し、県内54警察署の中で最多だった。

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