帰省ラッシュ本格化…東名や名神の渋滞状況は 事故も発生、12月29日午後3時45分現在

 年末年始の帰省ラッシュが12月29日、本格的に始まり、駅や空港では多くの人が行き交った。新型コロナウイルス禍が続く中、新幹線や空の便の予約は回復基調にあり、多くの交通機関で下りのピークに。古里や行楽地で正月休みを過ごす人が増えそうだ。

 中日本高速道路によると12月29日午後3時45分現在、東名の上り線では秦野中井IC・伊勢原JCT間付近で14キロの渋滞、名神の下り線では大津IC付近で12キロの渋滞となっている。新名神下り線の草津JCT付近では9キロの渋滞が発生している。

 北陸道では、上り線の南条第2トンネル入り口付近(武生IC―南条SAスマート間)や、下り線の米山IC付近で事故が発生している。

 東名や名神で午後3時45分現在発生している10キロ超の渋滞区間は以下の通り。

東名:上り線の秦野中井IC・伊勢原JCT間付近⇒14キロ

名神:下り線の大津IC付近⇒12キロ

 高速道路各社が11月に公表した渋滞予測では、12月28日~23年1月4日の期間中、10キロ以上の渋滞が169回発生し、最長で55キロに達するとしている。29日午前11時現在、福井県内の北陸道や舞鶴若狭道で目立った渋滞は発生していない。

⇒東名や名神…年末年始の渋滞ピークいつ 高速道路各社が予想発表

鉄道や空の便も混雑

 東京駅の東海道新幹線ホームはキャリーバッグを持った人が目立った。さいたま市から浜松市の親戚宅へ向かう女性(74)は「コロナ禍は続いているが、旅行や帰省がしやすい雰囲気になって良かった」と喜んだ。双子の孫で小学3年の女児(8)2人は「犬と遊ぶのが楽しみ」と笑顔を見せた。

 羽田空港では朝から保安検査場に長蛇の列ができた。全日空によると、29日の羽田発の国内線はほぼ満席。グループの格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションも含めた全国の旅客数では、コロナ禍前だった2019年の12月29日を上回り、17万人を超えた。

 羽田で取材に応じた全日空の小山田亜希子東京空港支店長は「コロナ禍前の光景に戻ったようで、うれしい。年末年始は混雑で保安検査に時間がかかる。早めに空港へ来てほしい」と話した。

 JR旅客6社によると、15日時点での年末年始期間(28日~23年1月5日)の予約状況は、新幹線、在来線の指定席が21年度比16%増の283万席だった。コロナ禍前の18年度比では25%減となった。

 航空各社が21日に公表した同期間の予約状況は、国内線が21年度比1.1倍の270万5千人。19年度比で8割の水準まで回復した。国際線は21年度比5.1倍の計32万1千人と大幅に増えた。

 上りのピークは鉄道、空の便とも1月3日。

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