サネカズラ赤く実る 紀南の山中

果実がたわわになにったサネカズラ(和歌山県田辺市稲成町で)

 和歌山県紀南地方の山中で、つる性植物のサネカズラがたわわに実っている。小さなブドウの房のようにも見え、冬景色に彩りを添えている。

 8月ごろに黄白色の花を咲かせ、秋に直径2~3センチの果実がなる。果実が緑から赤に変わる晩秋のころからは、葉が少なくなってよく目立つようになる。

 ビナンカズラ(美男葛)とも呼ばれる。若いつるは赤みがあって粘液が採れ、昔は整髪に使われたことに由来するといわれる。

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