鉄道も空港も混雑ピーク 3年ぶり行動制限ない帰省

観光客や帰省客で混雑するJR白浜駅(29日、和歌山県白浜町堅田で)

 3年ぶりに行動制限がない年末年始。ふるさとや行楽地で過ごす人たちの帰省ラッシュが29日、和歌山県紀南地方でもピークを迎えた。陸と空の玄関口には、荷物を抱えた若者や家族連れが次々降り立った。

 白浜町堅田のJR白浜駅では午前10時過ぎ、大阪方面からの特急列車が到着すると、構内やバス停前は観光客や帰省客で混雑した。

 福岡市から家族4人で訪れた会社員の岡本恭子さんは「娘がパンダを見たいというので訪れた。白浜へ来るのは2回目。今回は温泉も楽しみたい」と話した。

 JR西日本によると、紀南―大阪間の指定席予約は前年を上回っている。紀南から大阪方面へは1月3日がピークとみられる。

 日本航空(JAL)によると、羽田(東京)―南紀白浜空港を結ぶ空の便(1日3往復)は、羽田発は29日が満席で、30、31日と1月2日が空席わずか。白浜発は1月3日が満席で、31日と1月2、4、5日が空席わずかとなっている。

 道路も混み始めている。那智勝浦町へ帰省の途中、すさみ町江住の「道の駅すさみ」で休憩していた兵庫県の会社員女性(51)は「墓参りしたり、友人に会ったりする予定。コロナに対して、田舎の方が緊張感がある。抗原検査は受けてきた」と話した。

 帰省した人が集まる機会も増えそうだ。田辺市湊にある居酒屋では「今年は忘年会も多く、31日まで予約がいっぱい。10人以上の団体も復活してきた。年明けは同窓会の予約も入っている」と話している。

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