切り絵の「瀬織津姫」御朱印に 鏡野の中谷神社、元日から配布

瀬織津姫をイメージして専門学校生がデザインした切り絵の御朱印(冬版)

 岡山県鏡野町中谷の中谷神社が、浄化や厄よけ、縁結びなどにご利益があるとされる瀬織津姫(せおりつひめ)の切り絵の御朱印を作った。神社に合祀(ごうし)されている女神で、人気アニメ映画で話題になったことから、若者らに神社をPRしようと中国デザイン専門学校(岡山市北区船頭町)生徒に作画を依頼。季節ごとに4種類を用意し、第1弾を来年1月1日から配布する。

 切り絵は縦15センチ、横21センチで、3月まで扱う第1弾の冬版は紺色。人々の罪や汚れを瀬織津姫が清めて川から海に流したとの言い伝えから、水の神や竜神ともされているのにちなみ、川の流れに両手を浸している姿と竜を、着物柄やうろこなど細部まで表現している。

 瀬織津姫が人気アニメ映画「君の名は。」(新海誠監督、2016年)の題材になったと愛好者間で語られていることを知り、神社が企画。若者の感性を生かして知名度につなげようと、岡本正英宮司(63)が昨年10月、同校にデザインを依頼し、生徒16人の作品から4点を選んだ。

 4~6月の春(黄緑色)、7~9月の夏(水色)、10~12月の秋(紫色)も生徒がそれぞれ考えた瀬織津姫や竜が描かれており、1枚千円で順次扱う。

 第1弾に採用された香川心渚さん(20)は「水をイメージしながら瀬織津姫の姿を考えた。自分のアイデアが形になってうれしい」と喜ぶ。岡本宮司は「若者が日本の神話に関心を持ち、神社参拝のきっかけになれば」と話している。問い合わせは同神社(090―8249―3308)。

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