死んだ200羽の鶏…埼玉・狭山の農場、鳥インフルの疑い 簡易検査陽性 急増する死亡、13万羽を飼育中

埼玉で今季初、深谷市内の採卵鶏農場での作業の様子(県提供)

 埼玉県は29日、狭山市の採卵鶏農場で、高病原性鳥インフルエンザが疑われる事例を確認した、と発表した。この農場では、採卵鶏約13万羽が飼育されている。

 県畜産安全課によると、農場から川越家畜保健衛生所に同日朝、鶏の死亡数が急増しているとの通報があったという。家畜防疫員が立ち入り検査を行い、約200羽の鶏が死んでいるのを確認。死亡した鶏と生きている鶏の計13羽について、A型インフルエンザの簡易検査を実施したことろ、全てが陽性だった。

 県は中央家畜保健衛生所で遺伝子検査を行い、早ければ30日朝にも結果が判明する見通し。高病原性であることが確定すれば、農場での防疫措置を開始し、当該農場から半径3キロ以内が鶏や卵の移動を禁止する移動制限区域に、同10キロ以内が搬出制限区域に指定される。県はまた、同日午前9時20分から大野元裕知事を本部長とする緊急対策本部会議を開催し、情報共有を図る予定。

 県内では深谷市の採卵鶏農場で16日、高病原性鳥インフルエンザの感染が発生。確定すれば、今季県内2例目となる。

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