『ブラックパンサー』本当は父と息子の物語の予定だった 主演俳優の死去前の続編アイデア

マーベル映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』では、ティ・チャラとその息子の関係が描かれる予定だったという。ライアン・クーグラー監督が、主役を演じるチャドウィック・ボーズマンが2020年8月にがんで他界する以前の続編のアイディアを明かした。

元々企画されていた内容は、最終的に公開された作品とは「完全に違う」もので、ティ・チャラのブリップ(サノスの指パッチン)による不在中にナキア(ルピタ・ニョンゴ)との間に生まれた息子トゥーサンとの絆が中心となるものだったそうだ。

クーグラー監督はによると「『ブリップについてはどうしよう?』っていうのが挑戦だった。私達が作ったものとは完全に違うものだった。父親の視点から描く父と息子の物語になる予定だった。最初の映画が息子達の視点から描いた父と息子の物語だったからね」「(元々の)脚本では、ティ・チャラは息子の人生から5年の不在を余儀なくされた父親だった」

さらに「最初のシーンは、アニメで展開されたんだ。ナキアがトゥーサンに『あなたのお父さんに関して知っていることを教えて』と話しかけているのが聞こえる」「観る者は、彼が自分の父親がブラックパンサーだとは知らないということに気付くんだ。彼は父親に会ったことがないし、ナキアはハイチ人の男と再婚した。そして、現実に移行し、ブリップから皆が帰ってくる夜だ。ティ・チャラが初めて子供と会う」とニューヨーク・タイムズ紙に明かした。

そして映画は、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の結末から3年後に飛び、ティ・チャラが息子と絆を深めている姿が映し出される予定だったそうで、「そして3年後になり、彼は基本的に共同で子育てをしている」「チャドウィックのためにクレイジーなシーンを予定していたんだよ。この映画の我々のコードネームは『夏休み』で、映画はその子が父親と過ごす夏についてだったんだ。8歳の誕生日には、林に行って、そこで食べ物を採り生活するという儀式を行う。でも何かが起こり、ティ・チャラは息子をおんぶしながら世界を救いに行かなければならない。そんな映画になる予定だった」と続けた。

チャドウィックの他界後に書き直された続編は、悲しみに暮れるティ・チャラの妹シュリ(レティーシャ・ライト)を中心に描かれている。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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