旧閑谷学校 バーチャルで巡って HPで史跡パノラマ画像無料提供

旧閑谷学校のバーチャルツアーのページ。国宝の講堂などを観覧できる

 国特別史跡・旧閑谷学校(備前市閑谷)は、ウェブ上から史跡内外を360度のパノラマビューで見ながら巡るバーチャルツアーをホームページで無料提供している。普段は入れない名所などを画像で“公開”し、関連施設とともに魅力発信につなげる。

 ツアーは、史跡内▽隣接する研修施設・岡山県青少年教育センター閑谷学校▽キャンプ場―などの5種類を用意。このうち史跡内では、普段は開放していない国宝の講堂と孔子像を祭る聖廟(せいびょう)を観覧できるほか、シンボルの楷(かい)の木や資料館を見渡せる。文化財の概要や見どころを記した説明文も添えた。

 学校や団体が研修に利用する県青少年教育センター閑谷学校では、レクリエーション用のホールのほか、会議室、宿泊室など約20カ所を紹介している。

 史跡を管理する顕彰保存会の高橋秀典さん(26)が、観光や研修の下見に役立ててもらおうと手作り。360度カメラを駆使し約80地点でパノラマ撮影を行い、専用ソフトで画像をつないだ。

 高橋さんは「その場にいる感覚を味わえるよう工夫した。今後は四季に応じて画像を更新し、史跡を中心にさまざまな表情をPRしていきたい」と話す。

 スマートフォンやタブレット、パソコンで利用できる。問い合わせは同保存会(0869―67―9900)。

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