「来年も健康に」縁起物求める人でにぎわう 秦野で年末恒例の「だるま市」

数多くのだるまが並んだ「だるま市」=秦野市本町

 年末恒例の「だるま市」が30日、秦野市本町で開かれ、縁起物のだるまや正月飾りなどを求める人でにぎわいを見せた。

 大小さまざまな相州だるまがずらりと一堂に会し、今年は約10店舗が軒を連ねた。通りには売れる度に家内安全や商売繁盛などの願いを込め、火打ち石を鳴らす音と「ヨヨヨイ、ヨヨヨイ、ヨヨヨイヨイ」というかけ声が響き渡った。

 創業150年の老舗だるま店「荒井だるま屋」(平塚市)も出店。4代目店主の荒井星冠さん(67)は「コロナ禍で不安になることもあるが、常連さんもいて、みなさんの幸せの後押しができていればうれしい」と話していた。

 同店で20年以上購入しているという秦野市の近藤寿雄さん(76)は「だるまのおかげで2度の手術も乗り越えられた。今の世の中は嫌なことばかりだけれども、来年も健康に過ごせたら」とほほ笑んだ。

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