宇都宮市西原町のフランス料理店「オトワレストラン」の音羽香菜（おとわかな）さん（37）が、ホテル・レストランの世界的組織「ルレ・エ・シャトー」の執行委員会メンバーに、日本の会員として初めて選ばれた。任期は2023年1月から5年間。音羽さんは「信じられないという気持ちの一方で、チャンスだと思っている。ルレ・エ・シャトーを知ってもらうきっかけになってほしい」と話す。
同組織はフランス・パリに本部を置き、世界的な権威を誇る580のホテル・レストランが加盟。世界各地の自然や歴史を反映した食文化を守る取り組みを進めている。日本国内では19軒がメンバーとなっており、オトワレストランは14年に加盟した。
音羽さんは、同レストランオーナーシェフの音羽和紀（おとわかずのり）さんの長女。宇都宮中央女子高を卒業後、英国へ留学しレストランマネジメントを学んだ。その後、米国にも渡りリゾートホテルに勤務した。帰国後は同レストランに入り、ウエディングや商品開発、イベント企画などに携わっている。
11月にイタリア・ベネチアで開かれた同組織の年次総会で、フランスのローラン・ガルディニエさんが新会長に選出され、それに伴い8人の執行委メンバーが選ばれた。音羽さんはアジア・オセアニア担当副会長に就任する予定。
これまで執行委メンバーはフランスを中心に欧州からの選出が多かったが、今回は米国や南アフリカなど国際色豊かとなった。また、従来も含め音羽さんは若い世代で、「いろんな意味でダイバーシティー（多様性）を意識したチームになっている」と捉える。
来年2月には英国で、初の執行委会合が開かれる予定。「まだまだ未熟だが、アジア代表として貢献していきたい。ゆくゆくは日本の観光業とどうつなげていくかも考えていきたい」と前を見据えている。
