芦原温泉駅、福井旅が始まる北の玄関口 2024年春開業、北陸新幹線の新駅舎紹介

福井の北の玄関口となる芦原温泉駅。手前の施設は3月オープン予定のアフレア=福井県あわら市春宮1丁目
松川秀仁さん

 福井県内最北に位置し“福井の最初の玄関口”として、観光客らを迎える芦原温泉駅(あわら市)。西口駅前にはビジネスホテルや立体駐車場が完成、にぎわいの核となる施設「アフレア」も2023年3月オープンに向け整備中だ。

 駅舎はビル7~8階に相当する高さ約27メートル。黒い木調で仕上げた和の駅舎のデザインコンセプトは「あわらの大地に湧き出る贅の駅」。折り上げ天井のコンコース内は開放感にあふれ、県産スギ材の柱には行燈(あんどん)をあしらったり、古代金津の製鉄をイメージし鉄材を使ったり地元色たっぷり。観光客は東西120メートルを結ぶ自由通路でメインの西口へ。バス、タクシーに乗り継ぐ交通広場は東西両側にある。

 あわら市が「あわらのランドマーク」と位置づける駅併設のアフレアは3階建て。屋内ホールと屋外の屋根付き広場を備え、1階には物販店舗、個々のニーズに合った提案ができるコンシェルジュ常駐の観光案内所が入る。2階の「ふくいミュージアム」は、嶺北一円の観光地を映像で紹介するスペースで、福井旅の出発点としての役割を担う。

⇒特集「シン・フクイケン」トップページはこちら

◇アフレア委員・松川秀仁さんに聞く

 まちづくりの仕掛け人で、アフレア活性化委員会委員の松川秀仁さん(45)は「継続的に人を集めるには、他にないコンテンツが必須。新幹線開業までの1年はあわらの強みを見つける助走期間になる」と話す。

 強みの一つとして坂井北部丘陵地の多彩なフルーツもある。ただし「食は分かりやすく人を集めるが、他の場所と差別化を図るためにも、並べるだけでなく見せ方を工夫するべきだ」と指摘する。

 アフレアの理想像については「地元の人が憩える場所」と言い切る。「地元が誇れる場所になれば、観光客は来てくれる。他市町とも連携しながら化学反応を起こし、あわらの強みを生かしたい」

© 株式会社福井新聞社