「おろしそばがおいしくなる歌」100会場で歌いPR 福井県越前市の歌手・絵利菜さん、オリジナル曲今春販売

100会場目となる〝そばツアー〟で、おろしそばの歌を歌う絵利菜さん=12月31日、福井県越前市真柄町の越前そばの里

 福井県越前市を拠点に活動する歌手の絵利菜さんが12月31日、おろしそばを歌ったオリジナル曲を披露する100会場目のミニコンサートを同市内のそば店で開いた。2022年3月から福井県内のそば店やイベントで歌い続け9カ月で達成。絵利菜さんは「店主やファンの力添えがあって、100会場で“そばツアー”ができた。おろしそばがさらに好きになった。歌を通して県内外に魅力を発信したい」と思いを語った。

 佐賀県出身の絵利菜さんは結婚を機に越前市に移住し音楽活動を始めた。08年に日本アマチュア歌謡祭でグランプリを獲得、09年にCDデビューした。

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 ミニコンサートで披露している歌は「おろしそば福井」。絵利菜さんのマネジメントを担当する小林靖昇さん(59)=福井県鯖江市=が22年2月、北陸新幹線開業に向けて福井のPRになればと、絵利菜さんのオリジナル曲「ふるさとの春」のメロディーに詞を書いた。

 当初、「歌わせてほしい」とそば店に飛び込み営業をしていたという2人。コンサート後にほかのそば店を紹介してもらったり、おろしそばをごちそうになったりと店主らの温かさに触れてきた。また、店内でのコンサートはファンとの距離も近く、交流の場にもなっているという。

 この日は越前市真柄町の「越前そばの里」で3回ステージを行い、小林さんのギター伴奏に合わせて「広がる丘の向こうは白い蕎麦(そば)の花」「ふるさと思い出させる おろし蕎麦の味」などと伸びやかな歌声を披露した。

 会場に駆けつけた越前市の70代女性は「顔なじみのそば店を会場として紹介させてもらった。一つ一つの言葉を大切にして歌っている」、坂井市の60代男性は「高音の声が好き。おろしそばがおいしくなる歌」と笑顔を見せていた。

 小林さんは「県内にはそば店が300軒ほどあるというので、引き続き頑張りたい」、絵利菜さんは「この9カ月で100軒以上のおろしそばを食べたが飽きのこない味。おろしそばを食べに多くの人が福井を訪れてほしい」と話していた。「おろしそば福井」は今春、CD販売する予定。

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