2023年に登場予定の新型車両

7月15日登場予定の東武「N100系」イメージ(画像:東武鉄道)

昨年はJR東海の新型「315系」「HC85系」や都営三田線「6500形」など様々な新型車両が登場し、大きな話題となりました。さて、2023年にはどのような新型車両が登場するのでしょうか?現時点で予定されているラインナップを見ていきましょう。

東武鉄道「N100系」

現行の「スペーシア」正統進化版とうたわれます(画像:東武鉄道)

東武の「N100系」(愛称「スペーシアX」)は、現在運行中の東武100系 特急スペーシアの正当進化版とうたわれる新型特急車両です。デビューは2023年7月15日。

外観的な特徴は白い車体に「X」をかたどった窓枠。多用な座席を備えた特急車両は、様々な旅の用途に対応します。もちろん現行スペーシアの個室をアップデートした「コンパートメント」も。

最上級の個室「コックピットスイート」(画像:東武鉄道)

運行区間は東武スカイツリーライン・日光線・鬼怒川線 浅草~東武日光・鬼怒川温泉間。運行日や頻度は毎日2~4往復程度としており、このうち4往復は週末を中心に設定される予定です。浅草やとうきょうスカイツリーなどから日光・鬼怒川温泉へ旅行する際の有力な選択肢として期待されます。

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大阪メトロ400系

Osaka Metro「400系」(画像:Osaka Metro)

2025年大阪・関西万博に備え、Osaka Metro中央線の輸送力増強が図られています。既存の「30000系」を改造した「30000A系」に加え、新たに登場するのがこちらの「400系」です。

特徴は何といっても宇宙船を意識した「未来的なデザイン」――ガラス張りの展望形状はインパクト抜群で、一度見たら忘れられそうにありません。

また1編成に1両「クロスシート車両」も導入。空調装置の学習・予測制御や状態モニタリングなど新技術・新仕様も積極的に採用し、車両保全や安全性向上に生かします。

芳賀・宇都宮LRT「HU300形」

芳賀・宇都宮LRTに導入されるHU300形車両(写真:宇都宮市)

「HU300形」は2023年8月開業予定の芳賀・宇都宮LRTに導入される3連接車体の超低床式新型車両です。外観的な特徴は、ロゴデザインを意識した黄色と黒の塗分け。大きさも日本の路面電車としては最大級です。

芳賀・宇都宮LRTはおよそ75年ぶりに完全新設となる路面電車ということで注目を集めます。現在は工事の完了した場所から試運転が行われています。

JR北海道「737系」

室蘭線に投入される737系(画像:JR北海道)

737系は2023年5月に室蘭線へ投入される新型車両。JRの通勤形電車としては初めてのワンマン運転対応車両となります。同線のキハ143形はすべて置き換えとなり、電車化による速達化が図られます。

外観的な特徴は淡いピンクの桜色。車内はオールロングシートで、フリースペースや車いす対応トイレ、車いすスペースを設けます。1M1Tの2両編成で、最大6両まで併結可能、最高運転速度は120キロ。

福井鉄道「F2000形」

福井鉄道に導入される「F2000形」(画像:福井鉄道)

福井鉄道では2013年~2016年にかけて導入された「1000形(フクラム)」以来6年ぶりに新型車両が登場。「F2000形」は「880-1号車」にかわって導入される予定です。

1000形同様に低床型で、バリアフリーにも対応しており、既存の880形と比べて30%以上使用電力量を削減したエコ車両となります。

泉北高速鉄道「9300系」

泉北高速鉄道「9300系」外観イメージ(画像:泉北高速鉄道)

泉北高速鉄道は新型の通勤車両「9300系」4両編成を2本導入し、2023年夏から和泉中央~難波駅間で営業運転を開始します。

南海8300系をベースとしており、コストを抑えながらデザインで泉北らしさを、エネルギー効率の高い機器・灯具類を採用することで環境性能を追求しました。

なお、これにあわせて既存の通勤車両5000系・7000系・7020系のラインカラーも順次「ブルー」のみに変更していきます。

南阿蘇鉄道「MT-4000形」

南阿蘇鉄道「MT-4000形」(写真:南阿蘇鉄道)

南阿蘇鉄道は昨年末に新型気動車「MT-4000形」の導入を発表。高森線は2023年夏に熊本地震から復旧を果たす予定で、JR豊肥本線への乗り入れも行うことから、保安装置としてATS-DKを搭載しています。

外観の青いラインは沿線の白川と点在する水源を、緑のラインは車窓から望む阿蘇五岳の山並みをイメージしており、内装に明度の低い材料を採用することで外の景色を一層際立たせます。

現時点で具体的な導入日程は発表されていませんが、1月下旬から営業運転に向けた総合的な試験や乗務員訓練を行う予定ということで、2023年夏の全線復旧にあわせての登場が予想されます。

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