【絶景と秘湯に出会う山旅ランキングT0P15】47コースで一番人気だった山と温泉は?

何か新しいことに挑戦する力が欲しいとき、忙しい毎日に少し疲れたとき、自分を見つめ直したいとき、行ってみたくなる山旅。山頂からの絶景は心も体もリフレッシュさせてくれます。また、登山の後の温泉は究極の癒し。今回はそんな山と温泉をご紹介する「絶景と秘湯に出会う山旅」シリーズの中から、人気だった記事を15位〜1位までランキング! 2023年は自然を肌で感じる山旅に出かけませんか?

第15位【群馬県】尾瀬ヶ原と至仏山そして、尾瀬かまた宿温泉

<1日目>

鳩待峠→尾瀬ヶ原・山の鼻(宿泊)

<2日目>

尾瀬ヶ原・山の鼻→至仏山→鳩待峠→尾瀬かまた宿温泉 梅田屋旅館(宿泊)

自然の豊かな尾瀬ヶ原。今回の旅では尾瀬ヶ原を散策し、翌日花々の咲き乱れる至仏山に登ります。

車で鳩待峠に到着したら尾瀬ヶ原まで歩きます。夏の尾瀬ヶ原では木道(板を渡して作った歩道)で踏まれないように保護された、たくさんの山野草などを見られるのが魅力。オニユリやコバギボウシなど緑の中に美しい花を咲かせています。振り返れば望める雄大な至仏山は絶景!

2日目は早朝に出発し、至仏山に登ります。至仏山には蛇紋岩(じゃもんがん)が多く、登るにつれ大きく尖った岩が増えてきます。

至仏山には7月下旬から8月上旬にかけて、たくさんの高山植物たちが咲き乱れて、まるで天空の花畑。眼下を見渡せば広大な尾瀬ヶ原と、その向こう正面に燧ケ岳(ひうちがだけ)が広がります。

頂上の景色を楽しみつつ昼食をとったら鳩待峠まで下山。美しい植物を満喫しながら稜線を進みます。

登山の後はご褒美の秘湯へ! 鳩待峠から、日本秘湯を守る会の会員宿「秘湯の宿・尾瀬かまた宿温泉 梅田屋旅館」へバスで向かいます。

尾瀬というと多くの人が思い出すであろう歌「夏の思い出」の詩を書いた江間章子さんが定宿にされていたとか。

落ち着いた古民家風の宿は清潔。泉質はアルカリ性単純泉で体を温めてくれますよ。地元の食材を使った上品な料理は、見た目も美しく、温泉と共に疲れを癒してくれそうですね。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【3】尾瀬ヶ原と至仏山、そして尾瀬かまた宿温泉

鳩待峠へのアクセス

マイカーの場合、沼田ICで降りて戸倉へ。戸倉で駐車してバスに乗り換え35分。

JRの場合、沼田駅下車。バスで1時間15分。

バスタ新宿から直行バスあり。昼行便4時間5分。夜行便5時間30分。尾瀬かまた宿温泉 梅田屋旅館

住所:群馬県利根郡片品村大字鎌田4073

TEL:0278-58-2355(受付時間8~21時)

http://www.umedaya.net/

1泊2食サービス料税込み10950円~16350円

第14位【奈良県】幻想的な大台ヶ原と山あいの料理旅館・朝日館

大台ヶ原ビジターセンター→日出ヶ岳→正木峠→大蛇嵓→シオカラ谷→大台ヶ原ビジターセンター→朝日館(宿泊)

紀伊半島南部に位置する大台ヶ原は、「1年に400日雨が降る」と言われているほど、世界的にも雨の多いことで有名です。多少アップダウンがある程度で、ピクニック気分で散策ができるのも魅力。山頂の日出ヶ岳からは遠くまで続く熊野の山並みが雲間からのぞきます。

正木峠の高台に移動すると見られるのは、トウヒなどの樹木が立ち枯れて、笹が斜面一帯に広がる不思議な光景。霧がたちこめると、さらに幻想的な雰囲気を感じることができます。

谷間に大きくせり出した岩崖、「大蛇嵓(だいじゃぐら)」も見どころの一つ。大蛇の鎌首のような岩は足が震えるほどの迫力です。

途中アケボノツツジやシャクナゲなど、色鮮やかな花々の美しさに心も癒されます。

元の駐車場に戻ったら、車で川上村柏木集落にある朝日館へ。かつては大峰山で修業をする方々の「精進明け」の「行者宿」と呼ばれていたのだとか。趣のある建物は大正時代のものといわれています。

朝日館のお風呂は山からの清水を注いだもの。温泉ではありませんがサラサラのお湯は、軽くてやわらかです。高野槙の木でできた浴槽は、とてもいい香り!

料理旅館と銘打った朝日館の食事は、新鮮で味わい深いメニューです。地元で採れる山菜や野菜、アマゴの塩焼きにシカ肉の刺身など心のこもったお料理は絶品です。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【9】幻想的な大台ヶ原と山あいの料理旅館・朝日館

朝日館

住所:奈良県吉野郡川上村大字柏木154

電話:0746-54-0020

https://kawakami-asahikan.com

第13位【秋田県・岩手県】紅葉の八幡平と藤七温泉

アスピーテライン頂上駐車場→八幡沼→源太森→黒谷地湿原→藤七温泉彩雲荘(宿泊)

岩手山や八幡平の山並みを遠望しながらドライブが楽しめる八幡平アスピーテライン。その途中にあるアスピーテライン頂上駐車場が、八幡平登山の入り口となります。八幡平の山頂周辺の、たくさんの池や沼が映し出す青空と樹木は、八幡平の特徴でもあります。

しばらく進むと山頂展望台に到着。八幡平という名は、ここからの景色を見た征夷大将軍の坂上田村麻呂が感激し、神様である八幡大菩薩に戦勝祈願と戦勝報告を行ったとする伝説に由来しているのだそうです。

八幡沼は、八幡平の中でもっとも大きな池。周りの湿原は、春はミズバショウ、夏はニッコウキスゲにヒメシャクナゲなど、四季折々の草花が楽しめます。

八幡平山頂よりわずかに高い源太森から望めるのは八幡沼。紅葉の名所ともされている八幡平から黒谷地湿原まで向かう道では、リンドウの花やナナカマドなどの植物を目にすることができます。

©藤七温泉彩雲荘

登山口に戻り、そこから徒歩で20分ほど行くと、藤七温泉彩雲荘に到着です。この宿の魅力は、野趣あふれる露天風呂。泉成分が溶け出し、湯床に堆積した泥でパックもできます。

露天風呂とともに評判なのがバイキングで頂く夕食。八幡平の山の幸はもちろん、きりたんぽや蕎麦など、東北の家庭料理が満喫できるお宿です。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【6】紅葉の八幡平と藤七温泉

藤七温泉彩雲荘

住所:岩手県八幡平市松尾寄木北の又

TEL: 090-1495-0950(衛星電話)

http://www.toshichi.com/

第12位【神奈川県】丹沢縦走と中川温泉信玄館

<1日目>

小田急線渋沢駅→大倉→塔ノ岳→丹沢山山頂・みやま山荘(宿泊)

<2日目>

塔ノ岳山頂・みやま山荘→蛭ヶ岳→檜洞丸(ひのきぼらまる)→信玄館(宿泊)

小田急線の渋沢駅北口からバスに乗り、登山口となる大倉まで15分ほど。ここから樹林帯を抜け、尾根伝いに山頂の塔ノ岳を目指します。塔ノ岳から望めるのは美しい富士山!

塔ノ岳から丹沢山に向かい、山頂のみやま山荘で一泊します。食事のおいしいきれいな宿は、女性にも人気なのだとか。山荘の前から見える富士山と夕日は絶景です。

次の日は、丹沢山系の最高峰であり神奈川県の最高所でもある蛭ヶ岳の山頂へ。到着後一息入れたら、檜洞丸を超え、西丹沢まで下山。紅葉の時期は、色合い鮮やかな美しい景色が楽しめます。

©中川温泉信玄館

バス停まで出たらバスで名高い中川温泉の秘湯・信玄館に向かいます。信玄館は見晴らしがよく、客室もきれいで気持ちのいい宿。温泉は高いアルカリ性で美人の湯ともいわれています。

食事は地元の野菜や山菜、そのほか相模湾で獲れる魚など。「丹沢山」をはじめとした地元丹沢・足柄の地酒を楽しむこともできます。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【7】丹沢縦走と中川温泉信玄館

隠れ湯の里 中川温泉 信玄館

住所:〒258-0201神奈川県足柄上郡山北町中川577-6

電話番号:0465-78-3811

http://www.shingenkan.co.jp/

第11位【長野県】天空の花園!木曽駒ヶ岳と早太郎温泉

<1日目>

駒ヶ根ICバス停→山野草の宿 二人静(宿泊)

<2日目>

山野草の宿 二人静→しらび平駅→千畳敷駅→千畳敷カール→乗越浄土→木曽駒ヶ岳山頂→山野草の宿 二人静(宿泊)

駒ヶ根ICバス停からほど近い早太郎温泉「山野草の宿 二人静」に前泊した翌朝、バスで駒ヶ岳ロープウェイ駅まで向かいます。ロープウェイに乗って千畳敷駅まで移動。

駅舎から出ると、木曽駒ヶ岳特有の、太古の氷河が削ったお椀型の地形「千畳敷カール」が広がります。

150種類もの高山植物が咲き乱れるといわれる「千畳敷カール」は、まさに天空の花園です。急斜面の八丁坂を上がっていくと乗越浄土と呼ばれる尾根に到着。そこから木曽駒ヶ岳の山頂を目指します。頂上からは北アルプスや南アルプス、そして富士山など、360度見渡す限りの絶景!

(C)山野草の宿 二人静

下山したら「山野草の宿 二人静」へと戻ります。館内は大人の雰囲気。客室の窓から見えるのは、千畳敷から流れてくる渓流。アジサイやギボウシ、ヤマユリなど花々を愛でながら入浴できる庭園露天風呂は、心癒されます。

夕食は懐石風。見た目も美しく丁寧に作られたものばかり。庭園を眺めながら、ゆったりと食事を楽しめます。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【27】天空の花園!木曽駒ヶ岳と早太郎温泉

山野草の宿 二人静

住所:長野県駒ヶ根市赤穂4-161

電話:0265-81-8181

https://futarishizuka.com

第10位【山形県】霊峰・月山と湯田川温泉

弥陀ヶ原→月山 中の宮 御田原(みだはら)参篭所→佛生池小屋→月山神社本宮→湯田川温泉 珠玉や(宿泊)

月山は、北側の8合目、弥陀ヶ原(みだがはら)から登るルートが最もポピュラー。弥陀ヶ原湿原には、雪解けと共に一斉に花々が咲き乱れます。また、高層湿原の泥炭層に生まれた小さな池「池塘(ちとう)」も見どころの一つ。

湿原からは、日本海や庄内平野、山形県と秋田県の県境にある名峰「鳥海山」なども見渡せます。

しばらく進んだところにあるのが「月山 中の宮 御田原(みだはら)参篭所」。一定の期間こもって神仏にお祈りする施設です。現在では、観光客が精進料理をいただいたり、宿泊することも可能。御田原神社は、月山頂上の本宮参拝が叶わない人のための遥拝所となっているのだそうです。

疲れを癒せる佛生池小屋は、ほぼ中間地点。この月山と、黒山・湯殿山は修験道の霊山である「出羽三山」。三世の浄土を表す3つの山を、「前世の月山」「現世の黒山」「来世の湯殿山」の順に回るのだとか

出羽三山に詣でることは「生まれ変わりの旅」と考えられており、パワースポットとしても人気です。

頂上には月山神社本宮。ここで参拝料を納めてお祓いを受け、身を清めます。山頂からは美しい山々が見渡せます。

下山後は、湯田川温泉「珠玉や(たまや)」へ。大きな3つの無料貸切風呂はは硫酸塩泉の源泉かけ流しです。とろとろとした、やわらかいお湯は、美肌の湯とされています。

日本海で採れる旬の魚介類や、庄内平野の新鮮な野菜も魅力的!

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【10】霊峰・月山と湯田川温泉

湯田川温泉 珠玉や

住所:山形県鶴岡市湯田川乙39

電話:0235-35-3535

http://www.kuheryokan.com/tamaya/

第9位【長野県】北アルプス焼岳と中の湯温泉

<1日目>

松本駅→中の湯温泉(宿泊)

<2日目>

中の湯温泉→大正池→正賀池→焼岳山頂→中の湯温泉(宿泊)

©中の湯温泉旅館

中の湯温泉旅館は創業100年以上の歴史ある山の宿。松本駅から、送迎バスが出ています。

目の前には雄大な北アルプスが広がり、宿の下は焼岳への登山口と登山にも便利なロケーション。

上品な単純硫黄泉の温泉は、日本秘湯を守る会の宿とされ絶景を見ながらの露天風呂も楽しめます。

また、食事は地元の食材を使った料理や山菜の天ぷら、信州ならではの蕎麦など、この地ならではのものがラインナップ。

翌朝、登山口から焼岳山頂を目指して出発。紅葉のはじまる時期には、高度が上がるほどナナカマドなどが色づき、青空に映える様子が楽しめます。

樹林地帯を過ぎると、岩場が増え風景が、ガラリと一変。活火山である焼岳では、山のあちこちから水蒸気が上がる様子がみられます。噴火によって生まれた大正池は上高地の名所のひとつです。

北峰と南峰の間には火山湖・正賀池が現れます。山頂に近くなるにつれ荒々しくなる景色はまるでどこかの惑星。岩場を超えた山頂からは、上高地や穂高の峰々、槍ヶ岳の美しい北アルプスが見渡せます。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【5】北アルプス焼岳と中の湯温泉

中の湯温泉旅館

住所:長野県松本市安曇4467

TEL:0263-95-2407

http://www.nakanoyu-onsen.jp/

第8位【長野県】白駒の池と苔むす森、そして蓼科親湯温泉

青苔荘→白駒の池→白駒荘→蓼科親湯温泉(宿泊)

長野県の八ヶ岳連峰北部の標高2,115m地点にある白駒の池。入口を入ると、美しい針葉樹の木立が広がります。池を時計回りに周回するルートをたどると、見えてくるのは宿泊やテント泊のできる山小屋「青苔荘(せいたいそう)」です。

その前には八ヶ岳の溶岩流の窪地に、湧水や雨水が溜まってできたという白駒の池。霧の立ち込めた池は、とても幻想的です。白駒の池周辺にはおよそ500種類が自生しているのだそう。地面一面に苔が密生する森は、不思議な雰囲気。

池を1周すると、湖畔の山小屋「白駒荘」に到着。ここでは、ケーキセットなどのメニューも楽しめます。

(C)蓼科親湯温泉

白駒の池から車で30分ほどの蓼科親湯温泉は、大正15年創業の老舗温泉ホテル。2年前にリニューアルしたフォトジェニックで落ち着いた人気の宿です

驚かされるのは、整然と並べられた3万冊の蔵書。ロビーを中心に各階の階段や通路、浴場前にも書架があります。膨大な岩波文庫が並ぶ「岩波の回廊」には、昔懐かしい文庫も。

大浴場や木立に囲まれた露天風呂、貸切露天風呂も満喫することができます。夕食は食事処の個室でいただく「山キュイジーヌ」。1泊目は洋食のフルコース、2泊目は和食を楽しめます。地元の蓼科や信州の山の幸をふんだんに使った、丁寧な一皿は絶品です。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【15】白駒の池と苔むす森、そして蓼科親湯温泉<長野県>

蓼科親湯温泉

住所:長野県茅野市北山4035

交通アクセス:JR茅野駅東口から午前と午後に無料の送迎バスあり(10:10発、14:40発)

電話:0266-67-2020

https://www.tateshina-shinyu.com/

第7位【青森県】紅葉の八甲田山と名湯・酸ヶ湯温泉

JR青森駅→酸ヶ湯登山口→仙人岱(せんにんたい)→八甲田山大岳→大岳ヒュッテ→毛無岱(けなしたい)→酸ヶ湯温泉旅館(宿泊)

日本百名山のひとつに数えられる自然豊かな八甲田山。厳しいイメージはありますが、雪の深い冬場を除けば、それほど恐ろしい山ではありません。

湿地帯である仙人岱(せんにんたい)を経て、山頂の八甲田山大岳へ。そこから少し下った避難小屋の大岳ヒュッテでは、持参した昼食などを食べながら一休みすることができます。山を下っていくと高層湿原の毛無岱(けなしたい)へ。

ここでは毎年9月下旬から10月上旬頃に草紅葉の見頃を迎えます。「日本百名山」の著者・深田久弥氏は、この湿原を「神の工(たくみ)を尽くした名園」と絶賛したのだとか。

(C)酸ヶ湯温泉

八甲田山の中腹まで降りていくと酸ヶ湯温泉旅館に到着。強い酸性のお湯であることから、名前が「酢ヶ湯」そして「酸ヶ湯」となったのだそうです。

酸ヶ湯温泉の大浴場は「ヒバ千人風呂」と呼ばれる、青森のヒバの木を使った混浴のお風呂。湯船は男女に分かれています。

抵抗のある女性のために「湯あみ着」や、女性だけが入れる時間帯も。内風呂「玉の湯」は、男女別となっています。s

青森の山の幸、海の幸が並ぶ夕食はボリュームもたっぷり!

また、お土産はもちろん、カップラーメンや日本酒、野菜など多彩なラインナップの売店も注目です。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【14】紅葉の八甲田山と名湯・酸ヶ湯温泉

酸ヶ湯温泉旅館

住所:青森県青森市荒川南荒川山国有林酸湯沢50

電話:017-738-6400

https://www.sukayu.jp/

第6位【青森県・秋田県】世界遺産 白神山地と不老ふ死温泉

出典(東北森林管理局Webサイト)

日本海沿いからのコース

十二湖→二ッ森→道の駅はちもり

秋田県藤里町からのコース

白神山地世界遺産センター藤里館→峨瓏大滝→岳岱(だけだい)

青森県からのコース

アクアグリーンビレッジANMON

不老ふ死温泉(宿泊)

世界自然遺産に登録された白神山地は、青森県と秋田県にまたがる山地帯の総称です。白神山地は中心地域が立ち入り禁止で入山できないため、周囲を巡るコースとなります。この記事では、日本海沿いからのコースと、南の内陸からの秋田県藤里町を出発地点としたコース、北の内陸からの青森県を出発地点とするコースの3つを紹介しています。

『日本海沿いから巡るコース』の中でも、一番人気のある散策コースは十二湖。カモ類やアオサギなどの野鳥が見られる落口の池や、大きなブナの木に囲まれた鶏頭場(けとば)の池などの湖をまわります。中でも青池は、最も透明度が高い美しい人気の池。太陽光線の角度によっても色を変えていくのだそうです。

中心地域に入れずとも、手前の緩衝地帯までの登山では、手付かずのままの自然を感じることができます。そんな緩衝地帯にある二ッ森は、登山中、白神山地の山並みと、その向こうに青森県を代表する山、岩木山を望むことができます。

白神の湧水を楽しむなら、おすすめは秋田県八峰町の「道の駅はちもり」にある無料で飲める「お殿水(おとのみず)」。口に含むと甘く感じるお水なのだそうです。

『秋田県藤里町からのコース』で、まず訪ねたいのは白神山地世界遺産センター藤里館。ここでは、白神山地の自然について知ることができます。藤里館を満喫したら白神に向かう途中にある親水公園へ。奥の峨瓏大滝は、落差12mの美しい滝となっています。

さらに車で1時間ほど登ると白神の森を体験できる場所のひとつ岳岱(だけだい)に到着。ここでは古いブナの大木を見ることができます。樹齢400年といわれる幹周り4m85cm、樹高26mのこの木は白神のシンボルの一つでもあります。自然のままでありながら、不思議と庭園のように整った風景は岳岱の魅力です。

『青森からのコース』の拠点となるのが西目屋村の「アクアグリーンビレッジANMON」。観光案内所やレストラン、子どもたちの遊具施設、入浴施設、素泊まりのコテージやキャンプ場などがあります。

青森県は、白神山地の74%を有していますが、立ち入り禁止の地域が多いのだとか。事前に地域の森林管理署などに入山申請をして許可を得ると、この周辺の青森側から既存の歩道と指定ルートを利用した登山道を通って中心地域に入山することが可能なのだそうです。

©不老ふ死温泉

秘湯・不老ふ死温泉では日本海の荒波と夕日を眺めながらの入浴が叶う海沿いの露天風呂が楽しめます。

食事は地元の深浦漁港の豊富な海産物。朝食にはお刺身のバイキングも食べられます。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【4】世界遺産 白神山地と不老ふ死温泉

不老ふ死温泉

住所:青森県西津軽郡深浦町大字舮作字下清滝15

TEL:0173-74-3500 (代)

http://www.furofushi.com/

第5位 【長野県】北アルプス燕岳と中房温泉

<1日目>

燕岳登山口→合戦小屋→燕山荘→燕岳山頂→燕山荘(宿泊)

<2日目>

燕山荘→燕岳登山口→中房温泉(宿泊)

真っ白な花崗岩(かこうがん)と緑のハイマツで覆われた山頂や美しい稜線で、北アルプスの女王とも呼ばれている燕山。よく整備され歩きやすい登山道を4時間ほど行くと、合戦小屋に到着。時期によってはスイカが食べられます。

山頂部分では7月中旬から8月にかけてみられるコマクサや、ミヤマキンバイやキバナシャクナゲなどの植物も見どころです。

本物そっくりのイルカ岩は自然の産物とは思えないほど! 頂上から見る壮大な北アルプスは壮大なパノラマです。

1日目は燕山荘に宿泊。山小屋とは思えない食事は評判で、ギフトショップも充実しています。早起きして荘厳な御来光を拝むのも素敵です。

登山口まで下山したら、山あいの秘湯「中房温泉」へ。こちらの魅力は豊富な温泉です。敷地内の源泉の数だけでも36か所あるといわれ、浴場も15か所前後あるのだそう。

松本藩藩主が入浴したという「御座の湯」や、蒸し風呂などバラエティにとんだお風呂が楽しめます。テーブルを埋め尽くす料理の数々も楽しみ!

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【2】北アルプス燕岳と中房温泉

中房温泉

住所:長野県安曇野市穂高有明7226

TEL:0263-77-1488

1室2名以上で1泊2食付き 1名・登山者・長期滞在9700円~・トイレなしの部屋で食事処13000円~・トイレ付部屋で食事処17000円~・バストイレ付きの部屋20000円~他

チェックイン15時 チェックアウト10時 駐車場40台

https://www.nakabusa.com/

燕山荘

住所:長野県安曇野市穂高有明中房国有林内 燕岳

TEL(燕山荘直通電話):090-1420-0008

http://www.enzanso.co.jp/

※2019年は11月24日まで1泊2食10300円、個室は9室1泊2食13000円または15000円(11月3日まで)。予約は、ウェブまたは松本事務所(0263-32-1535)から

チェックイン12時 チェックアウト7時

第4位【福島県】磐梯山と五色沼、そして裏磐梯レイクリゾート

裏磐梯登山口→銅沼→弘法清水小屋→磐梯山山頂→裏磐梯レイクリゾート(宿泊)

今回使った裏磐梯からの登山ルートは、荒々しい裏側の山容を眺めながらの登山となります。1888年(明治21年)磐梯山の北側、小磐梯を含む部分が水蒸気爆発によってできたと言われる湖沼の一つ銅沼。山体崩落の跡が残る山肌や噴気孔からの水蒸気などは、磐梯山が火山であることを思い出させます。

山頂間近にある、売店兼休息所「弘法清水小屋」では、清水が湧いていて、冷たくおいしいお水が飲めるのだとか。

噴火後、不毛の地となった裏磐梯ですが、地元の名士遠藤現夢が私財を投げ打って植林をしたことで、今の美しい緑が生まれたそうです。

ガスが晴れれば、頂上からは大きな猪苗代湖を見ることができます。

火口原を通る下山ルートでは、未だ噴火の爪痕残る荒々しい景色が見られるのだとか。

裏磐梯には、ほかにもそれぞれ色合いが少しずつ違う数多くの池「五色沼湖沼群」などの見どころがあります。

(C)裏磐梯レイクリゾート

裏磐梯の温泉「裏磐梯レイクリゾート」では、「黄金の湯」と呼ばれる保温効果が高く湯冷めしにくい塩化物泉と硫酸塩泉が楽しめます。桧原湖を眺めながら入る温泉は格別! 夕食は、地元福島の地産地消のメニューが並びます。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【13】磐梯山と五色沼、そして裏磐梯レイクリゾート<福島県>

裏磐梯レイクリゾート五色の森

住所:福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字湯平山1171-1

電話:0241-37-1111

https://www.lakeresort.jp/

第3位【福島県】日本百名山の会津駒ケ岳と秘湯 桧枝岐温泉

滝沢登山口→駒ノ小屋→駒ケ岳山頂→中門岳→せせらぎの宿 尾瀬野(宿泊)

登山口から坂を上がるように自然林を抜けて山に登ります。ブナの林では陽光を受けて輝く葉っぱが綺麗!

山小屋「駒ノ小屋」まで進むと、晴れていれば「アルプスの少女ハイジ」の舞台になりそうな、美しい草原を見ることができるのだそうです。

笹に囲われた頂上からは景色は望めませんが、さらに進んだ湿原では、リンドウやチシマゼキショウなどの美しい花々を満喫できます。遠くまで見渡せる晴天の景色とは対照的な霧の湿原も幻想的!

池塘や池が点在する湿原を進んでいくと中門岳の標識が小さな池のそばに現れます。

下山して向かうのは、登山口バス停からすぐの秘湯 桧枝岐温泉(ひのえまたおんせん)「せせらぎの宿 尾瀬野」。落ち着いた雰囲気の小さな宿はリピーターも多いのだそう。1万円しないリーズナブルな料金設定も魅力です。

温泉はサラッとしたアルカリ性単純泉。陽の光が差し込む浴室の窓からは桧枝岐川の渓流や木々の緑が見え、疲れた体を癒してくれます。

食事は桧枝岐村ならではの郷土料理。そば粉ともち米を練って作る「はっとう」や、布を裁つように蕎麦を切った「裁ち蕎麦」など桧枝岐名物を味わうことができます。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【33】日本百名山の会津駒ケ岳と秘湯 桧枝岐温泉

桧枝岐温泉 せせらぎの宿 尾瀬野

住所:福島県南会津郡桧枝岐村下ノ原1004字

電話:0241-75-2143

http://www.ozeno.jp

第2位【群馬県・長野県】花咲く日本百名山・四阿山周遊と鹿沢温泉

菅平牧場駐車場→根子岳→四阿山→菅平高原登山口→鹿沢温泉紅葉館(宿泊)

この記事で登っているのは、もともと一つの山であったという根子岳(ねこだけ)と四阿山(あずまやさん)。太古の昔、火山の爆発により山頂を失った外輪山と言われています。

菅平牧場駐車場に車を停めて、まず目指すのは根子岳(ねこだけ)。田中澄江さんの随筆集「花の百名山」でも紹介されている根子岳の登山道には、レンゲツツジなどの花たちが美しく咲き、蝶も集まってきます。振り返ると、遠くには雪をかぶった北アルプスが、また山頂に到着すると菅平高原が見渡せます。

根子岳から一度下り、稜線を歩きながら隣接する日本百名山の四阿山山頂へ。見渡すと、先ほど登った根子岳が下に見えます。菅平やその向こうに見える北アルプス、南東の浅間山などを望める景色は山頂ならでは。

帰りは、根子岳を通らず別のルートで直接登山口まで下山します。ここで食べられる菅平牧場の牛乳で作った濃厚なソフトクリームは最高です!

向かった宿は、群馬県嬬恋村の鹿沢温泉(かざわおんせん)紅葉館。明治2年(1869年)創業の古い温泉宿で日本秘湯を守る会の一軒宿でもあります。新館は2013年に建てられましたが、源泉「雲井乃湯」の建物は昔のまま。加水加温もない源泉かけ流しの天然温泉となっています。

「お湯と浴槽には手を加えるな」という先祖の教えを守っているという内湯はまさに山あいの秘湯!

京都の料亭で修業された御主人の料理は、どれも丁寧に作られている、ほかでは味わえないメニュー。四阿山も根子岳も、鹿沢温泉紅葉館も、自分だけの秘密にしておきたいような素敵な場所です。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【23】花咲く日本百名山・四阿山周遊と鹿沢温泉

菅平高原牧場

住所:長野県上田市菅平高原1278

電話:0268-74-2356 (菅平牧場管理事務所)

HP:http://www.ueda-trenavi.jp/db/2011/02/2029.html(信州うえだ観光データベース)鹿沢温泉 紅葉館

住所:群馬県吾妻郡嬬恋村田代681

電話:0279-98-0421

https://kazawa.jpn.org/

第1位【栃木県】那須岳と三斗小屋温泉

<1日目>

那須塩原駅→那須ロープウェイ山麓駅→那須ロープウェイ山頂駅→那須岳(茶臼岳)→朝日岳→茶屋跡避難小屋→三斗小屋温泉 大黒屋旅館(宿泊)

<2日目>

三斗小屋温泉 大黒屋旅館→茶屋跡避難小屋→那須ロープウェイ山頂駅→那須ロープウェイ山麓駅

那須塩原駅から路線バスで、那須ロープウェイ山麓駅へ。ロープウェイで山頂駅に向かいます。那須高原や筑波山、関東平野を眺めながら那須岳(茶臼岳)の頂上に登ると、ここから見えるのは360度のパノラマ!

隣の朝日岳山頂に到着すると、一面灰褐色の火山らしい光景。周りには、那須連山や遠くの山並みの新緑が光ります。

中間地点の峰の茶屋跡避難小屋を通り、宿泊先である三斗小屋温泉に向かいます。今回の宿は、歴史ある三斗小屋温泉の2軒残っている宿のうちのひとつ、大黒屋旅館。明治元年に戊辰戦争で焼失しましたが、翌年再建され築150年にもなるそうです。

泉質は、ほのかに硫化水素臭のする無色透明の単純泉。ぬるめの岩風呂と、緑が眩しい谷間を望む熱めの大風呂を男女が1時間ごとに入れ替わりで利用できます。夜、虫の音を聞きながらの入浴もいいかも。

食事は部屋に運んでもらえるので、ゆっくり楽しむことができます。帰りは、茶屋跡避難小屋まで戻り、ロープウェイで下山。途中、噴気孔からガスが噴出する活火山らしい景色も見ることができます。

>>>絶景と秘湯に出会う山旅【1】那須岳と三斗小屋温泉

三斗小屋温泉 大黒屋旅館

栃木県那須塩原市三斗小屋温泉

現地090-1045-4933 事務所0287-74-2309

https://www.facebook.com/daikokuya.santokoyaonsen/

1泊2食9500円 チェックインは14時から チェックアウトは8時まで

泉質:単純温泉(低張性中性高温泉) 大風呂は無色透明で微硫化水素臭あり 50.9度

岩風呂は無色透明で微硫化水素臭あり 41.1度

体と心が疲れたら訪ねたい山と秘湯。自分にぴったりの旅を見つけて、自然の美しさに癒されてみませんか?

※集計期間 2019年6月15日~2022年12月10日 TABIZINEサイト上のページビューにて集計。TABIZINEサイトにて掲載された記事のみの集計となります。

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