スター候補生インタビュー(4) サッカー男子 佐藤丈晟(大分トリニータU-18) 【大分県】

昨季は2種登録選手としてトップチームの公式戦に出場した。天皇杯2回戦で1得点を記録、得点力のあるアタッカーとして結果を出したことでプロ契約を勝ち取った。生まれも育ちも「大分っ子」の佐藤丈晟(大分東明3年)は、地元の期待を受け、独特のドリブルでサイドを切り裂き、スター街道を目指す。

Q:昨年はプロ契約を勝ち取り、U-18日本代表にも選出されました。最高の1年になったのでは?

トップチームに昇格できるという話を聞いた時は驚きましたが、本当にうれしかった。アカデミー(下部組織)で3年間頑張ったことが報われました。それが評価されたのかは分かりませんが、初めて年代別の代表にも招集されました。初めての海外遠征は緊張したけど、今の自分ができることを確かめようと挑戦しました。U-18日本代表では、いつものサイドではなくトップ下のポジションで戸惑うこともありましたが、新たな可能性があると思えました。海外チームとの試合では、芝や審判のジャッジの違いを学べていい経験になりました。僕は2試合に出て、たまたまですが1得点3アシストと結果を残せたので、いいアピールができたと思います。

Q:すぐにチームが始動し、プロとしてのキャリアが始まります。今の心境は?

スタートからガンガンとプレーできるよう準備をしました。サイドが主戦場となりますが、シモさん(下平隆宏監督)のサッカーでは、このポジションの選手はドリブル突破できないと評価されない。昨年活躍した(井上)健太くん(横浜F・マリノスに移籍)ほどの縦のスピードはないですが、中にカットインしてのシュートや、足元の技術など特徴を生かしたいです。

昨年は天皇杯で1得点を決めた

Q:大分トリニータU-18の3年間の思い出は?

U-18に入ってからプロを意識するようになりました。高校1年ではハードな練習についていけず、キツかった。3年生に弓場将輝くん(大分トリニータ)がいて、学年別の紅白戦では何もできなくて、自分らの目標は3年生を超えることだった。1年生の終わりにAチームに入って、少しずつ試合に出られるようになって、2年時はスタメンになったけど、けがで離脱して試合に絡めなかった時期もありました。3年生になって上の立場となったけど、チームとして成績が出なくて苦しんだこともありました。自分は体調不良で日本クラブユース選手権に出場できなかったけど、ベスト8になったことはうれしかったです。

Q:3年間で得たことは?

ハードワークの必要性とチームの一員としての動きです。中学まではボールを持ったら常に仕掛けて、「自分が、自分が」というプレーでした。U-18に入って、周りが見えるようになり、人を使って得点できるようになりました。

Q:どんな選手になりたいですか?

自分の武器は1対1の局面で仕掛けられること。1年目ですが遠慮せず、常にクロスやシュートでチームを勝たせるような選手になりたいです。

Q:2023年は、どんな1年にしたいですか?

挑戦の年にしたいです。最初は試合に出られないとは思いますが、1試合でも多くピッチに立ちたいです。大分市出身なので、近くにはお世話になった方々が多い。恩返しはプレーで結果を出すしかないと思っています。アカデミーの先輩である(岩田)智輝くん(横浜F・マリノス)が昨年のJリーグMVPを取ったのは刺激になりました。頂点を目指せることを示してくれたので、頑張るだけです!

持ち味のドリブル突破でアピールしたいと語った

(柚野真也)

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