新年に20歳の決意 紀南各地で「集い」

二十歳を祝う式典で記念写真を撮る参加者(和歌山県上富田町朝来で)

 和歌山県の上富田町、すさみ町、田辺市大塔地域で3日、本年度に20歳となる人たちが集う式典があった。青空の下、振り袖やはかま、スーツを着た若者たちが集まり、再会を喜んだ。

 法改正で成人年齢が18歳に引き下がったが、各地の主催者は、対象者をこれまでの成人式と同じにした。今回は2002年4月2日~03年4月1日生まれ。

■上富田町

 上富田町朝来の上富田文化会館では「二十歳を祝う式典」があり、104人が出席した。

 対象者を代表して決意を語る「二十歳のメッセージ」を担ったのは、大学2年生の尾﨑空さんと専門学校2年生の川邉陽菜さん。それぞれ、これまで支えてくれた両親に感謝し「立派な社会人になれるよう頑張る」「前向きに精進していく」と述べた。

 奥田誠町長は「多くのことに挑戦し、一歩ずつ、ゆっくり進んでほしい。その先には明るい未来が待っている」と激励した。

 新型コロナウイルスの感染対策として、町は対象者へ事前に抗原検査キットを送付。会場の座席は間隔を空けて使った。

■すさみ町

 すさみ町周参見の町総合センターで「二十歳を祝う式典」があり、22人が出席した。

 対象者を代表して徳島県の大学生中山田匠さんが「20歳という大きな節目を迎えたが、社会人としてはまだまだ未熟。大人として何をすべきか考え、答えに向かって歩んでいく」と決意を述べた。

 小中学校時代の思い出を写したスライドショーや、小学校時代の恩師からのビデオメッセージもあり、会場は笑いや歓声に包まれた。岩田勉町長らも出席した。

■田辺市大塔地域

 大塔地域の「二十歳の集い」は田辺市鮎川の大塔総合文化会館であり、23人が出席した。

 対象者を代表し、大学2年生の太田寛樹さんが「自分を見失わず、若者らしく一日一日を大切にしながら、個々に描く素晴らしい大人になることを誓う」と決意を語った。

 地域では毎年、対象者の中の有志が内容を考えており、今回も昨年秋から4人が準備を進めた。中学校時代の恩師5人からのビデオメッセージを流したほか、対象者の幼いころから最近までの写真をつなげたスライドショーもあった。真砂充敏市長や佐武正章教育長も出席した。

 3日は、串本町や那智勝浦町、北山村でも同様の催しがあった。

式典に参加した対象者(和歌山県すさみ町周参見で)
笑顔で写真に納まる対象者たち(和歌山県田辺市鮎川で)

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