2023年4月28日より劇場公開される、黒木華、寛一郎、池松壮亮が出演し、阪本順治が脚本・監督を務める映画「せかいのおきく」の、海外版ティザー予告が公開された。
予告は、雨宿りをする下肥（肥料として使う人糞尿）買いの矢亮（池松壮亮）と紙くず拾いの中次（寛一郎）のもとに、一輪の花のような美しさをたたえた武士の娘おきく（黒木華）が駆け寄るシーンから始まる。身分違いの3人の運命的な出会いの場面が、墨絵のような美しいモノクロ映像で捉えられている。そして、本作に彩りを添える阪本組常連のベテラン俳優、眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司らの姿も見ることが出来る。
さらに、下肥買いとしての矢亮と中次の仕事ぶりや、二人があぜ道を駆け抜ける躍動感あふれるシーンも収められているほか、おきくが声を失うきっかけとなったシーンや、感謝するかのように天に向かって柏手を打つおきくの穏やかなほほ笑みを浮かべた表情も切り取られれている。
「せかいのおきく」は、日本が世界の渦に巻き込まれていく江戸末期を舞台とした作品。寺子屋で子供たちに読み書きを教えている主人公のおきく（黒木華）は、ある雨の日に厠（寺所有の公衆便所）のひさしの下で、雨宿りをしていた紙くず拾いの中次（寛一郎）と下肥買いの矢亮（池松壮亮）に出会う。武家育ちでありながら今は貧乏長屋で質素な生活を送るおきくと、古紙や糞尿を売り買いする最下層の仕事につく中次と矢亮。つらい人生を懸命に生きる三人はやがて心を通わせていくが、ある悲惨な出来事に巻き込まれたおきくは、喉を切られ、声を失ってしまう。
2023年1月に開催される第52回ロッテルダム国際映画祭の、ビッグスクリーンコンペティション部門への出品が決定している。
【作品情報】
せかいのおきく
2023年4月28日(金) GW全国公開
配給：東京テアトル／U-NEXT／リトルモア
(c)2023 FANTASIA
