埼玉の統一地方選、今年前半7市町の首長選を展望 無投票、混戦など予想様々 新たに出馬模索の動きも

今年前半の県内首長選 6市町で現新激突か、横瀬で再び無投票も

 2023年は埼玉県内10市町の首長が任期満了を迎える。統一地方選では3市町の首長選が投開票される。今年前半の7市町の首長選を展望する。(統一地方選取材班)

■横瀬町

 現職の富田能成氏(57)が昨年の9月議会で3選を目指して出馬する意向を表明した。ほかに擁立の動きは見られない。昨年12月に行われた立候補予定者説明会に参加したのも現職陣営のみで、12年ぶりに無投票だった前回に続き、再び無投票になる可能性もある。

■川島町

 前回は無投票だったが、今回は現時点で、いずれも無所属で現新の3氏が名乗りを上げている。

 現職の飯島和夫氏(74)=自民、公明推薦=は昨年9月の町議会定例会のあいさつで、3選を目指して出馬することを明らかにした。10月には町議で元総務課長の粕谷克己氏(65)が立候補を表明し同月末に辞職。12月にはさいたま市の建設会社社長の宮川直輝氏(49)が出馬を表明した。ほかにも出馬の動きもあるが流動的。

■吉川市

 現職の中原恵人氏(52)が、昨年の9月議会で3選を目指し出馬を表明。前市議で新人の加藤克明氏(55)も立候補を表明しており、現新の一騎打ちとなる見通し。両氏とも政党推薦は受けず、無所属で出馬する見込み。

■行田市

 昨年11月24日付で副市長を辞職した石川隆美氏(58)が同12月6日に市長選に立候補することを正式に表明した。現職の石井直彦氏(79)も再選出馬に向けて意欲を示している。このほか、いずれも市議で、前回の市議選でトップ当選した3期目の高橋弘行氏(80)、故鈴木聖二県議の妹で2期目の細谷美恵子氏(62)も出馬の意向を固めており、現時点では4人の争いとなりそうな見込みだ。

 前回は市議を通算で3期務めた石井氏が、4選を目指していた当時の現職を破り、初当選した。4人が立候補すれば2007年以来16年ぶりで、混戦が予想される。

■北本市

 無所属で現職の三宮幸雄氏(72)が昨年12月14日、議会の一般質問に答える形で再選を目指して出馬を表明した。ほかに対抗馬の動きはないが、選挙戦になる可能性はあるとみられ、情勢は流動的。

■毛呂山町

 現職の井上健次氏(63)が、昨年の12月議会で4選を目指して立候補表明した。ほかに、新人1人が出馬の意思を固めた模様。町議や過去の町長選立候補者にも出馬を模索する動きがある。

■蕨市

 県議の須賀敬史氏(55)が昨年12月13日に市長選に出馬する意向を表明した。県内唯一の共産党籍で、4期目の頼高英雄氏(59)はまだ態度を明らかにしていない。

© 株式会社埼玉新聞社