12月の厳しい寒さから一転… 来週からは「10年に一度レベルの暖かさ」か

6日(金)は二十四節気の小寒。平年であれば小寒から立春(2月4日)までが「寒の内」で、1年で最も寒い時期を迎えます。

ただ、ことしの寒の内は、この時期らしからぬ暖かさがやってきそうです。きょう午後、気象庁からは「高温に関する早期天候情報」が発表されました。来週以降、日本列島は広く、「この時期としては10年に一度レベルの暖かさ」となる可能性が高くなっているためです。

この「早期天候情報」は、気温や降雪量を対象に「その時期として10年に一度程度しか起きないような著しい高温や低温、大雪となる確率が30%以上に高まった場合」に発表される情報です。

広島など中国地方では1月11日ごろから「かなりの高温(=5日間の平均気温が平年に比べて+2.2℃以上)」となる可能性が高まっています。

気象庁が発表している2週間先までの気温予報では、来週以降は気温が高く、特に10日先を中心とした5日間の平均気温はかなり高くなるおそれが高まっています。

広島県南部では連日、最高気温が15℃前後と平年を大きく上回る春先取りの暖かい日が続く予想です。15℃前後といえば、広島市中区だと3月中旬から下旬ころの陽気です。

北部でも最高気温は10℃を超える日が続く可能性が高くなっています。季節外れの暖かさがしばらく続く予想です。農作物の管理にはご注意ください。

クリスマス寒波のあと、ほとんど雪が降っていないスキー場にとっては、そろそろまとまった雪を期待している中で、なかなか厳しい予想と言えそうです。

12月は寒さが厳しく、特にクリスマス前の1週間はまとまった雪も降った中国地方。この時の上空の風の流れは、シベリアにたまった強い寒気が日本に西回りで流れ込みやすいようなパターンが続いていたため、中国地方をはじめ西日本では、平年の気温を大きく下回る寒い日が多くなっていました。

一方、今は北日本に寒気は南下しているものの、西日本への強い寒気の流れ込みはみられません。さらに来週以降の上空の風の流れは、日本に南から暖気が入りやすくなるパターンへと変わる予想です。

年末・年始にヨーロッパでは各地でこの時期としては観測史上最高を更新する記録的な高温となりましたが、その波が来週以降の日本列島にやってきて春先取りの陽気となる所も出てきそうです。

きょう発表された1か月予報をみると、北日本は極端な高温は1週間程度でおさまりそうな予想ですが、西日本は気温が極端に高い状況が解消するのはややゆっくりとなりそうな気配です。

月末になると寒の内らしい寒さが戻ってくるのか…。この先の極端な高温の反動で、再び強い寒気が南下することがあるのか…。

この先の最新の2週間気温予想や1か月予報をうまく活用していただければと思います。

気象庁HP

早期天候情報

2週間気温予報

季節予報(1か月予報など)

(RCCウェザーセンター)

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