トーヨータイヤ、急逝したケン・ブロックに追悼メッセージ。「無二の至宝として永遠に記憶される」

 1月3日、スノーモービルの事故での急逝が伝えられたケン・ブロック。日本メーカーとの繋がりも深く、トーヨータイヤのグローバルブランドアンバサダーも勤めていた人物だが、1月5日、トーヨータイヤは清水隆史代表取締役社長&CEOの名で、ブロックへの追悼メッセージをホームページに掲載した。

 ラリーへの挑戦に加え、ドリフトやヒルクライム、さらに自らが企画しドライブした『ケン・ブロック・ジムカーナ』シリーズなどでインターネットを通じ、世界中のクルマ好きを魅了してきたブロック。トーヨータイヤは2016年から、ブロックと彼自身が主宰したフーニガン・レーシング・ディビジョンとパートナーシップ契約を結び、フラッグシップタイヤ『プロクセス』のブランドアンバサダーを委ねてきた。

 ブロックとトーヨータイヤの関係は非常に良好で、『ジムカーナ』シリーズでもその走りを支えてきたほか、アウディとコラボレーションして制作された動画『エレクトリカーナ』でもトーヨータイヤを履き走行。1月13〜15日に千葉県の幕張メッセで開催される東京オートサロン2023でも、動画で使用されたEVマシン、アウディS1・フーニトロンが展示されるほか、ブロックが出演しトークショーも行われる予定となっていた。

 そんなオートサロンを前にしたまさかの訃報となってしまったが、トーヨータイヤは清水隆史代表取締役社長&CEOの名で、追悼メッセージを掲載した。メッセージは下記のとおりだ。

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まだ走ったことのない道も果敢に挑戦していく同氏の姿勢に私たちは常に共感と尊敬心を抱き、パートナーであることを誇りとしてきました。

私たちはその卓越したドライビングテクニックはもとより、まるで同氏の頭脳と直接接続されているかのように振る舞うマシンの極限的なパフォーマンスにいつも魅了されてきました。情熱的な咆哮を上げながら、紳士然とした美しさをまとった走りは同氏そのものであり、私たちの脳裏に深く刻まれ、無二の至宝として永遠に記憶されることでしょう。

私たちトーヨータイヤの友人である、親愛なるケン・ブロック氏の数々の挑戦に深く敬意を表するとともにこれまでの功績を偲び、謹んで心よりご冥福をお祈り申し上げます。

トーヨータイヤ株式会社
代表取締役社長&CEO 清水隆史

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 またトーヨータイヤは、東京オートサロン2023のプログラムを変更し、ホームページ内の特設サイト(https://www.toyotires.jp/TAS2023/)で改めて告知するという。ただ、アウディS1・フーニトロンの展示は行うとのこと。ブロックを偲ぶ一台となりそうだ。

ブロックがドライブしたアウディS1・フーニトロン
ブロックがドライブしたポルシェ911のSVRSRを使用した1400PSのモンスター4WD
ブロックがアメリカ国内ラリーに投入したフォード・フォーカスRSコスワース

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