南部渇水で対策本部設置 佐世保市水道局 住民へ節水呼びかけ

 佐世保市水道局は5日、少雨の影響で、市南部の水源となる下の原ダムの貯水率が55.7%(4日現在)まで低下したと発表。今後もまとまった雨が期待できないとし、同局内に南部水系の渇水対策本部を設置し、住民へ節水の呼びかけを始めた。同本部設置は2018年8月以来。
 同局によると、昨年10~12月の市南部の降水量は計90ミリで、過去30年平均の3分の1。昨年、市中心部の中部水系は南部水系と比べ約1.3倍の降水量があり、地域格差もあるという。
 南部水系は三川内、早岐、針尾、江上各支所の全町と、周辺支所などが所管する一部の町を含む。同局は4日、5段階ある渇水レベルを節水対策をするレベル4に引き上げており、中島勝利局長は「このまま推移すると、1月下旬から2月上旬には(給水制限を伴う)レベル5に上げることも懸念される」と指摘。一方、新型コロナ禍を踏まえ、「手洗いなど対策に必要な水は使ってほしい」と述べた。
 北部水系小佐々地区でも貯水率が低下しており、渇水対策の準備をするレベル3へ引き上げた。
 同市では渇水が続いた07年に減圧による給水制限、1994年に断水による給水制限を実施している。


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