関西もつ料理の神髄の店
大阪メトロ御堂筋線の西中島南方駅から歩いて3分ほどのところにある『和風もつ料理 あらた』。
「ここに行かずしてモツを語るべからず」とモツ料理好きの間で“西の聖地”と称されるお店です。
その人気は予約不可のためオープン前に毎日行列ができるほど。
こじんまりした店内は和やかな雰囲気で居心地が良く、席はL字のカウンター12席のみです。
メニューは和風煮込み、チレ刺身、タンシチュー、ミノゆびきなどの単品メニューが中心ですが、それらを一通り味わうことができるおまかせフルコースがあります。
「和風煮込み」はさっぱりとした出汁で煮込まれた様々な部位の黒毛和牛のモツを使用した煮込みです。
モツ特有の雑味や食感の荒々しさも臭みも全く無く、洗練されたモツの旨味だけが染み渡ります。
「チレ刺身」はチレ(脾臓)の刺身をごま油で風味付けし、ウズラの卵黄を加えたユッケのような逸品!
刺身といっても一応湯引きしてあるそうだが、さっと湯引きした程度と感じるほぼ生の食感です。
生レバーのようなねっとり滑らかな舌触りで甘みがあり、丁寧に下処理されているので臭みはゼロ。ウズラの卵黄と混ぜていただけば、まったりさが増します。
「タンシチュー・テールシチュー」はしっかりと煮込まれたタンとテールのハーフ&ハーフのシチュー。
タンはホロホロ、テールはトロトロで箸で容易にほぐれます。あっさりした和風なソースは実に品良くまろやかな味わいです。
「ミノゆびき」は綺麗なピンク色のミノは湯引きのようだが、ほぼ刺身と思えるくらいの火の通し加減が絶妙。貝類の刺身のようなコリコリ食感で、みずみずしく身が甘い!
全く酸味の角が立っていない酢醤油のようなタレが、新鮮なミノの味わいを引き立てます。
「ネックスモーク・コールタン」は首肉を桜のチップで軽く香り付けしたネックスモークと一度ゆっくりボイルした牛舌を冷製にしたコールタンのハーフ&ハーフ。
コールタンは噛むほど、タン本来の甘みがじんわり溢れ出てきます。
「生せんまい」は品質の高さや鮮度の良さだけでなく、丁寧な下処理が素晴らしい。こんなにピンク色した生せんまいにはめったにお目にかかれません。
コリコリ食感とスパッとした歯切れが心地良く、酢味噌胡麻ダレのオリジナリティの高さも見事です。
「たん焼」はサクサクとした食感を残した仕上がり!「ハート焼き」は焼いても臭みがなく旨みだけが凝縮しています。
「心のたたき」は“たたき”と称してますが、ほぼ刺身といっていいレベル!今まで感じたことのないサクッと歯が入る食感は鮮度の高さを感じることができます。
赤身肉の刺身を思わせるほどの旨味の強さが特徴です。
「フク照焼」はふわふわもっちりとした他にない食感を持っており、噛むほど牛の独特な旨味が溢れます。
ちなみにフクとは関東では“フワ”といい肺のことを指します。
「テール雑炊」はテールスープの出汁を使用した雑炊。シメにふさわしい優しい味わいです。
初見でもわかる儲け度外視のモツ料理はインパクト大!並ぶ必要はありますが大阪に訪れた際はぜひ一度ご賞味あれ!
和風もつ料理 あらた
〒532-0011 大阪府大阪市淀川区西中島4-2-8 B1F
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*この記事は2022年12月時点の情報を基に作成しています。
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ライター:ニッポンごはん旅・編集長