2年目のフリオがスターの仲間入りへ 今季予想WARはメジャー3位

日本時間1月6日、メジャーリーグ公式サイトのデービッド・アドラー記者は成績予測システム「Steamer」が算出しているフリオ・ロドリゲス(マリナーズ)の今季予想成績に着目し、「J-Rodの目を見張るような2023年の予想成績」と題した特集記事を公開した。データサイト「Fangraphs」に掲載されている予想によると、ロドリゲスの今季成績は149試合に出場して打率.276、32本塁打、85打点、25盗塁、OPS.839となっており、WARはメジャー3位の5.9と予想されている。

5.9というロドリゲスの予想WARを上回るのは、メジャー全体でもフアン・ソト(パドレス/7.1)とアーロン・ジャッジ(ヤンキース/6.9)の2人だけ(編集部注:エンゼルスの大谷翔平は野手3.1、投手4.4で合計するとメジャー1位になる)。ロドリゲスは2年連続で「25-25」(=25本塁打&25盗塁)を達成するという予想が出ているが、今季「25-25」を達成すると予想されている選手は、ロドリゲスのほかにロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス/31本塁打&35盗塁)、ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ/26本塁打&27盗塁)、ジャズ・チザムJr.(マーリンズ/28本塁打&26盗塁)の3人だけである。守備負担の大きいセンターを守りながらこれだけの成績を残すことができれば、間違いなくMVP争いの一角に食い込んでくるだろう。

ロドリゲスの予想WAR5.9はマイク・トラウト(エンゼルス/5.6)、アクーニャJr.(5.4)、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ/5.4)らを上回っているだけでなく、今オフに大型契約を手にしたトレイ・ターナー(フィリーズ/4.7)、ザンダー・ボガーツ(パドレス/4.5)、ラファエル・デバース(レッドソックス/4.5)らも上回る数字。2年目の選手がこれほど高く評価されるケースは珍しく、ソトはメジャー2年目の2019年に4.3、アクーニャJr.はメジャー2年目の2019年に3.4と予想されていた。ジャッジも新人王に輝いた翌年(2018年)の予想WARは3.9に過ぎず、コディ・ベリンジャー(カブス)も新人王の翌年(2018年)の予想WARは2.5だった。

アドラー記者はロドリゲスの2年目の好成績を後押しする理由として、昨季のハードヒット率がメジャー全体の上位5%に入っていたこと、バレル率が同10%に入っていたこと、スプリント・スピードが同2%に入っていたこと、センターでのOAA(+9)が4位だったことなどを挙げている。

走攻守三拍子そろった若き5ツール・プレーヤーのロドリゲスは、2023年のMVP争いにおいて、大谷の最大のライバルとなるかもしれない。

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