大学受験当日にコロナ濃厚接触者だったら…試験を受ける条件や移動手段、検査の必要性は…文部科学省が示す注意事項

 文部科学省は1月5日、新型コロナウイルスの濃厚接触者が大学受験する際、2022年と同様に条件付きでタクシーの利用を認めると発表した。同省のガイドラインはタクシーを含め公共交通機関を使わずに試験場へ行くことを求めているが、例外的な運用とする。同省は高校へ周知するよう都道府県教育委員会などに要請した。

 受験生は無症状の濃厚接触者であることをタクシー会社に告げた上で予約し、感染対策を講じた車両を使うのが条件。流しの車両は使えず、他の客とも乗り合わせないよう徹底する。受験生がタクシー会社を見つけられない場合に依頼先を紹介するため、文科省は10日から電話相談窓口を設ける予定。

 文科省が示している濃厚接触者の受験条件や移動方法、自身で手配できない場合の手順を紹介する。

コロナ濃厚接触者が試験を受けるには…

①自治体または自治体から指示された医療機関が実施するPCR等の検査(行政検査)の結果が陰性。行政検査が実施されない自治体の受験生は抗原検査キットなどで陰性確認を行う ②受験当日も無症状 ③別室受験可能の確認を得ている ④公共交通機関を利用せずに試験場に行く

ことを条件としている。

濃厚接触者の受験会場までの移動手段

 濃厚接触者は公共交通機関を利用せずに試験会場へ行くことが求められている。ただ、自家用車やレンタカーなどの利用が難しい場合には、下記条件を満たすタクシー、ハイヤー、海上タクシーを利用しての移動も認めている。

①業界団体が策定した感染対策ガイドライン等に基づき、感染対策を講じている車両等を利用すること(マスク着用、換気、助手席に座らないなど) ②利用車両などが特定できるよう、濃厚接触者で陰性、無症状であることを告げた上で予約し、他の乗客と乗り合わせをせずに利用する。流しのタクシーは利用しない

タクシーなどの予約ができない時はどうする?

 受験条件を満たしているものの、自家用車やレンタカー、親戚・知人による送迎などが難しい場合は、早めに自身でタクシー事業者に予約相談を行う。地域の事業者の数が限られるなど、万が一、自身で予約できない場合は、文科省が国土交通省に依頼し、引き受けるタクシー会社などを調整する。

 相談窓口の受け付けは平日のみで、午前9時半~午後4時45分。午前に受け付けた場合は、同日中、午後に受け付けた場合は翌営業日の午前中を予定している。運賃は自己負担。対象者に該当するかどうかの確認を電話で行うため、タクシー手配の相談をする場合はまず下記窓口へ電話する。

■大学などの入試の場合  電話:03-6734-4739、03-6734-4752  メール:gaknyusi@mext.go.jp   ■中学校、高校などの入試の場合 準備中

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