「Get Ready!」で20年ぶりに共演の妻夫木聡と藤原竜也が褒め合い。「気持ち悪い人たちみたい(笑)」

TBS系で1月8日にスタートする連続ドラマ「Get Ready!」(日曜午後9:00。初回は25分拡大)の制作発表会見が行われ、主演の妻夫木聡、共演の藤原竜也、松下奈緒、日向亘が登壇した。

堤幸彦氏が演出を務める「Get Ready!」は、孤高の天才外科医が最強チームを引き連れて患者の人生に鋭くメスを入れていく、1話完結&完全オリジナルの医療ヒューマンエンターテインメント。表向きはパティシエ、裏では闇の最強医療チームを率いる孤高の天才執刀医・波佐間永介(通称・エース)を妻夫木、そして、表の顔は国際弁護士、裏ではエースがオペを行う患者と交渉する役割を担う下山田譲(通称・ジョーカー)を藤原、すご腕オペナース・依田沙姫(通称:クイーン)を松下、若き万能ハッカー・白瀬剛人(通称・スペード)を日向が演じる。

放送2日前にして、第1話をまだ見ていないという4人。妻夫木が「堤監督がどう調理しているのか、楽しみでワクワクしています」と言うと、藤原は「本来なら前もって見られたりするんですが、今回は諦めて視聴者の方と一緒にテレビの前でみたいと思います」と放送を心待ちにしていることを明かした。

パティシエと天才執刀医と二つの顔を持つ役を演じる妻夫木。どちらも技術が必要な役柄のため、事前に練習に励む中で、特にオペシーンには力を注いでいるそうだが、「未知なる医療にも臨んでいるので、ダイナミックに見せるため、いろんな演出が含まれていて、表現するのが難しい」と本音を吐露。それでも、「実際の心臓オペを見させていただいて、それが支えになりました。とても神秘的な経験でした。当然、人の命を扱っているので緊張感に包まれていますが、一つの作品を作り上げているという芸術性も感じて、手術という行為がドラマ作りにも通じていると思いました」と語った。

そんな妻夫木を支える役柄の松下は、「うまく器械出しできないとエースが困るので、いかにエースが手術しやすくなるかしか考えていません」とサポート役に徹しているそう。2人が手術を行うオペ室の豪華なセットも見どころとなるが、妻夫木は「練習でオペ室のセットを使わせてもらえないんです! セットの隅で松下さんと練習しているんですが、初めてスタジオに入った時に、これがオペ室なんだ!と思った」と感激したそうで、「お金がかかっているんじゃないですか?」とスタッフに聞いたところ「超高級外車が買えるぐらいかかっているらしくて、1話ぐらい放送が減るんじゃないかと心配になりました」と冗談めかした。すかさず藤原が「えっ、全9話になるということ?」と乗っかると、妻夫木は「いえいえ、10話までやらせて」と笑っていた。

妻夫木と藤原は同じ事務所・ホリプロに所属。今回が20年ぶりの共演となるが、藤原は「周りの人には20年ぶりと言ってもらえるけど、月日が経つのは早いなというぐらいなもので、初めて一緒に演じるような新鮮な気持ちで、構えずにやらせてもらっている。20年も経ったんだなという思いはありますが、また新たなスタートラインに立って、もの作りをさせてもらっています」とコメント。

妻夫木は「顔は合わせていたので、久しぶりではないけど、事務所に入ってからずっと背中を見てきた人なので、共演できることに安心感がありますし、竜也を見て、まだまだ勉強するところがいっぱいありますね。毎日新鮮です」と喜びのコメント。藤原は「ありがとうございます。そう言っていただくのはうれしいですが、こういうところで褒め合っても仕方ないんですけど、僕も一緒です。妻夫木くんの背中を見て、学ばせてもらっているところがあります」と、お互いに刺激を受けながら作品に臨んでいることを感じさせた。

続けて「共演者のリスペクトしているところは?」という質問が飛ぶと、妻夫木は「また竜也のこと褒めて、ちょっと気持ち悪い人たちみたいになっちゃいますが…」と笑いつつ、「ジョーカーという役は交渉役で一番セリフが多いんです。そのセリフの多さに対して、竜也の持っている引き出しの多さには毎回驚かされますね。一つ一つ発する言葉をどう届けるか考えて的確に芝居をされている」と称賛。

すると「台本を読むたびに、どうしてここまでしゃべらされるんだろうと思う」とぼやく藤原は、「エースが執刀するオペシーンが作品の魅力なんですが、オペシーンは“後でオペ台本を渡します”としか台本に書かれていない。オペ台本が難解であればあるほど、僕はにやにやしていますね」とにんまり。松下いわく、オペ台本は医療用語が多く、すぐに理解するのは難しいそうだが、「でも妻夫木さんはすごいんです。初めて見た機器でも、教えてもらうとすぐに扱える。本当に外科医みたいです」と、妻夫木の適応能力の高さに感心していると述べた。

また、日向は「竜也さんは交渉人という役で、依頼人への取り入り方がうまくて引き込まれます。妻夫木さんは、カバンの持ち手に糸を縛って、撮影の合間にも糸を結ぶ練習を黙々とされていて、すごいなと思う」と偉大な2人の先輩との共演に感じるものが多い様子。自身は「普段はだらしない面があるので、現場ではそれを出さないように頑張っている」と話すものの、妻夫木から「ダダ漏れですけどね」とツッコまれていた。

そして、堤監督からのムチャぶりも多いという現場。妻夫木が、藤原が前日によくセリフを足されていると暴露すると、藤原は「当日の朝とか前日の夜にセリフを足されることがあって、言葉が悪いんですけどストレスでしかない(笑)」とぶっちゃけつつ、「覚えていくもんか!と思ったりもするんですが、覚えていかないと現場が回らないなと考えて泣く泣く(セリフを)入れちゃいますね」とプロ根性を発揮。それでもどうしても覚えられない時は、カメラの後ろにカンペを張ってもらいます」と裏話を明かした。

会見中には、番組に登場するセットが忠実に再現されたメタバース空間を、日向が紹介。実際に視聴者がアバターを作って空間内を見て回ることができ、ドラマの世界をより身近に感じることができる。妻夫木は「こんなに進んでいるんですね。ここまで用意してくださってびっくりしました」とその出来映えに驚いていた。

会見の最後に、藤原は「皆さんに喜んでもらえるように撮影頑張ります! 応援よろしくお願いします」、妻夫木は「僕のエースという役は、生きる価値はあるのか?と患者に問いかけますが、その言葉は僕自身にとってもかがみとなっています。このドラマが皆さんにとって生きる力になるように、最後まで撮影を頑張りたいと思います」と意気込んだ。

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